第二十話 中級ダンジョン 3
三階層では特に変わったことはなくいままで通り出会ったゴブリン達を倒して行った。
そして四階層へとやって来た。初級ダンジョンでは、ゴブリン達が集団がいた。このダンジョンではどうなのか少し楽しみだと考えているミレイ。
四階層に着いてすぐに探知を使ってみる。
一杯いる。そして三体から五体くらいの集団で動いているよ。
思わず叫びそうになるが何とか抑えた。
ふ~。
心の中でため息をつく。
「どうかしたかミレイ?」
叫びはしなかったが、顔に少し出ていた。
「なんでも内ですよ。それよりも先を急ぎましょう。もうすぐ五階層のボス部屋です」
気合いに満ちた声で言うミレイ。
「ああ」
それにつられて思わず返事をしてしまうグレイさん。
次の階へと向かって進み始めてすぐにゴブリン達四体の集団と遭遇した。
――フレイ、四体もいるよ。しかも後衛らしきゴブリンは二体とも魔道士だよ。それに盾を持ったのもいるよ。少し全力を出してもいいかな?
「ミレイ様少し落ち着いて下さい。それにグレイ様が見ている前で本気は出さないで下さい」
――は~い。
興奮気味に話すミレイを諫める。
ゴブリン達がこちらに気づく。
「ミレイ、少し数が多いがやれるか!」
「任せて下さい!」
グレイさんの言葉にどや顔で応える。
すると火魔法の
「
飛んで来る魔法を風魔法で防ぐ。
そのとき、一瞬の隙が出来た。ゴブリン剣士と盾ゴブリンはそこを突き距離を詰めてきている。
連携レベルは初級ダンジョンのときよりも上かも?
「グレイさんは後ろに下がって見ていて下さい」
それだけ言って腰の刀を抜き構える。
ミレイの行動を見て一度距離を取るゴブリン。
「以外と頭いいのかな? でも遅いよ」
下がるゴブリン剣士と盾ゴブリンに一瞬で近づく。それにすぐさま反応してゴブリン剣士の前に出る盾ゴブリン。
だが、すぐさま方向転換をしてゴブリン二体の後ろに移動する。ミレイを見失ったゴブリン達は周りをきょろきょろと見ていた。
「が~!」
後衛のゴブリン魔道士が叫ぶ。
「もう、うるさいよ。静かにしてなさい」
頬を膨らませながら後衛のゴブリン二体に向かって
「一撃で倒しちゃた!」
力の加減を間違えて倒してしまい落ち込むミレイ。
少し大人しくしといてもらうための脅しのつもりだったのに!
心の中でも今の事を嘆いている。
その隙をつこうと残ったゴブリン達が接近してくる。
「もう、人が落ち込んでいるときに近づいてこないでよ」
目に涙を浮かべながら刀を一振り。ゴブリン剣士を守ろうとした盾ゴブリンを倒す。
ミレイの攻撃の隙を突き攻撃を仕掛けてくるが、
「
火魔法を放ち倒す。
「もう少し楽しめると思ったのに、くすん」
目に浮かんだ涙を拭きながらドロップ品を回収してグレイさんのもとへと戻る。
「お疲れ、余裕だったな」
笑顔で言ってくるグレイさん。
「うん」
まださっきの事で落ち込んでいるミレイ。
「なんだか元気無いようだがどうかしたか? もしかして何処かケガしたとかか?」
凄く心配してくれる。
「ケガはしてないよ。ただ……」
「ただ、どうしたんだ?」
言えないよ。ゴブリンを間違えて一撃で倒してしまって落ち込んでいるなんて。
「何でもないですよ。先をいそぎましょ」
元気に振る舞ってみる。
「ミレイが大丈夫ならそれでいいが、もし困った事があったら俺に言えよ」
「はい!」
元気を取り戻せないまま先へと進んでいく。
そしてもうすぐ五階層への階段にたどり着こうとしたそのときまた宝箱を発見した。見た目は二階層で見つけて物と同じだった。
「グレイさんこれって」
「ああ、宝箱だ。だが同じダンジョン内で宝箱を二回も見つけたなんて話し聞いたことないぞ」
「凄いことですよね」
恐る恐る聞いて見る。
「そらそうだ。だがミレイならと考えると少し納得してしまうわい。まあとりあえず開けてみろ」
グレイさんに言われるままに宝箱を開ける。今回中から出てきたのは刀であった。
検索魔法で調べてみると、
雷刀
雷属性
属性付きの刀であった。
「何が入っていた?」
興味津々に聞いてくる。
「刀が入っていました。それも属性付きの刀です」
「かなりのレア武器だな。しかも今ミレイが使っている物と同じとはラッキーじゃね~か」
うん確かにラッキーだけど、多分これ運値がSSランクのおかげだよね。
などと考えていたがとりあえずアイテムポーチにしまっておくことにした。
それからすぐに五階層への階段を発見。
階段を上り目的の五階層へと到着した。
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