第2話 少し、昔の話だ

ご飯を食べた後レイちゃんには帰って貰ったそして俺は改めて聞いた

「おい、レス、何しに来た」

「お前に頼みたい事があってな」

「聞くだけ聞いてやろう」

「俺を殺してくれねぇか?」

「うーん、なんで?」

「まぁ、話を聞け」

奴が言うには魔王城から出る時に今の形態を見られたらしい

裏切り者のレッテルを貼られていつ殺されるか分からないからガチで転生するらしい

「ふーん、分かったじゃあ行こうか」

「ど、何処に?」

「決まってんだろ?洞窟だ」

「分かったよ」



――――――――洞窟の中にて

「さーて辞表も出したし、異世界にも行きたいし俺も死ぬかなー」

「!!?どういう事だ!?ヴァン!?」

「俺も転生するってだけの話だ」

「どうして?」

「これで最後だし、少し語ろうか

俺は“日本”という国で生まれ育ったが、10歳で死んだ、原因は虐待だ

それから俺は神とやらに出会った

神とやらが言うには転生させてあげようとの事だった

神はサイコロを振りでための数だけ願いを叶えようと言った

サイコロの目は6だった

俺は願った1つ目は誰にも負けないような力、2つ目は不老不死の力、3つ目は青年の体、4つ目は収納庫、5つ目は武器、6つ目に周りが幸せになる力、

この6つを願った神は全てを叶えてくれた

俺は無事転生し、お魔王を倒す旅に出た。旅の途中には色んな人がいた

ギルドにだって色んな人がいたでも、俺は馴染めなかった

俺は心の何処かであいつらを妬んでいた

俺にない“家族”を持ちやがってと、ある日俺は同郷で似たような人生を歩んできた転生者を見つけた。そいつとはすぐに仲良くなった。でも、俺にはついて来れなかった

俺は魔法を封印してきた。周りを巻き込んでしまうからだから素手で戦った

でもそんな時素手で倒せない奴が現れた

それはお前だった、そう。魔王だった

俺はお前と友達になりたかった

魔王軍に入ろうとも思ったことさえある

だが、人類はそれを許さなかった

俺は、諦めた、心を捨てた

周りは俺の事を慈悲なき英雄と呼んだ

全て殺した

国王も騎士王も竜王も全員弱かったお前と比べれば一息で倒せた

俺は改めてお前のところに行った

お前に戦ってからはもう“エヌルタ”という名を捨てた

最初に名乗ったのはお前の前だったな

そこからはギルドで働いて今に至るんだ」

「そうだったのか………」

あからさまにくらい顔をしている魔王

「まぁ、気にすんな!さっさと行くか」

「うん!」気づけば魔王は元の姿に戻っていた


眩い光が僕らを包む――――――

――――――

『我が愛しの子』

「久しぶりだなクソジジイ」

『ははは!相変わらず口が悪ぃなクソガキ』

「俺、転生するよ」

『聞いておったわい、魔王ちゃんと一緒に行くんじゃろ?ほれこれをやろう』

そう言って神はサイコロを差し出してきた

「懐かしいなぁ12面サイコロ」

『はよう振らんか』

「ハイハイ、これだから老害は」

『なんじゃとー!』

「振りますよっと………30?」

サイコロをよく見てみると1.2.3では無く10.20.30.になっていた

『お主、これで84個の願いを叶えるぞ』

「どういうことで?」

『前からこれはマス目が全て2桁だったんじゃが、ミスででなくてのう、前の残りじゃよ』


「ふざけんなクソジジイー!!!!!!」




――――――――――

P.S.転生先の世界も1週間は同じサイクルです

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