昔の級友と
暖簾をくぐったそこには いかにも寂れた田舎の宿
伝統と格式を歌っては居るが ただ古くさい 昭和の臭いの漂う宿だった
その一番奥に フロントがある
その椅子で居眠りをする主 田村純だった!!
子供の頃から体がデカく リトルリーグでは キャッチャーで四番打者だった 記憶がある
居眠りを続ける純に俺は
「おい!! 大変だっ温泉が石油に変わったぞ!!」
正直かける言葉なんてなんでも良かった コイツが驚いた顔が見たかった
「うわっー」と 情けない顔をした宿の主が 飛び起きた
「おはよう」
「なんだよ お前かよ」
「お前とはなんだよ 一応客だ」
「そんな事より 飲みに行こうぜ」
幼少の頃より 親友だった純は 俺の他に客も居なかった宿もそっちのけで 飲みに誘う 愛染駅のメインストリートの中頃にある 居酒屋 猿回し
こちらも昭和の香り漂う居酒屋だった
同級生のサル
あだ名をサル 子供の頃から チビで俊敏 小学校の ウンテイじゃ 誰もかなわなかった
居抜きで始めた 居酒屋猿回しの店主サル そのまんまの店名に 店主が忙しく回ってれば格好も付くのだが
店は俺達以外に客は居なかった
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