寂れた温泉街 故郷に錦

某県某所 愛染町 漁港を中心とした 寂れた温泉街 都心から電車に揺られ 愛染駅に帰って来た



正統派プロレスラー龍心


男44才 故郷に錦も飾れず 志半ばに帰郷しましたと

パレードも無ければ 待ち受ける人影すら無い

俺の故郷は港町の 寂れた場所

観光地にも満たない漁港

ちょっとした何処でもあるような田舎の温泉

いかにも怪しいババアが経営するスナック

漁港の残り物を調理する居酒屋

何もかもが寂れていたが

こんな町で俺は育ったのだった!!


一応観光地なのだろうが

誇る物は何も無かったが

暖かみのある人情だけは誇れる場所だった

故郷と言えば聞こえが良いが 両親が居る訳では無かった

生まれ育ったってだけで 両親は都内のマンションで暮らしてて この田舎には 中学校時代の友達しか居なかった

温泉宿の跡取り息子

今は代替わりして主の 田村 純

コイツに 会いに来た 俺は温泉宿 田村ののれんをくぐった

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