第4話やがては地面も乾く
「久しぶりだね、さくらちゃん、どうしたの?」
「あの時の...!」
坂道で出会った1人の女性、あの学校の卒業生、それくらいしかわからない...
「ね?また会う気がするって言ったでしょ?んでどうしたの?そんなに泣いて」
私は話した。自分が新入生発表会の曲のセンターになったこと、自分は不安で押しつぶされされてること、全部吐き出した。
「そっか...センターに選ばれたんだ、おめでとう」
「ありがとうございます...でもやっぱり私には無理なんです...もっとかっきーとかあやめんとか他の子達の方がいいと思うんです...」
「...私もアイドル部だったんだ...」
「えっ!?そうなんですか!?」
「うん、しかもセンターやったんだ6回も...初めてはアイドル部を立ち上げた1番最初の曲」
そっか...どっかで見たことある気がしたけど、部室に飾ってあった写真だったのか...
「不安で途中で逃げたこともあるし倒れた時もあった。立ち上げたばかりの頃はどこに向かっていけばいいかも分からないそんな感じだった...」
私は昔のことを思い出してた、私のお店に来ていた生徒たち、笑ったり泣いてたり熱く語り合っていた。
「でも、みんなが支えてくれた。センターっていうのは1番前で1番目立つポジション、でも1番支えられてると分かるポジションでもあるよ、後ろには大好きな仲間がいる。それだけでなんでもできると思える、さくらちゃんにもそんな仲間いるでしょ?あんなにいっぱい」
彼女が指差す方を見るとみんながいた
賀「さくらちゃん!!自分で全部背負わないで私たちにも言ってよ!」
筒「さくちゃんは泣き顔より笑顔の方が似合うよ?さくちゃんが笑顔になれない時は私たちが笑顔になれるように支えるから!」
最初に私に抱きついてきたのはさぁちゃんだった。次にレイちゃん、真佑ちゃん、やんちゃん、かっきーゆな、あやめん、悠理ちゃんみんな私を抱きしめながら一緒に泣いてくれた一緒に笑ってくれた。私にはこんなに仲間がいたんだ...それだけで胸がいっぱいだった、
「私今なんでもできる気がします!」
「そっか、ならよかった!発表会呼んでね?今のアイドル部がどんなのかしっかり見せてもらうからね〜」
「はい!あ、あの名前!教えてください!」
「そっか教える約束だったね、私は里奈、生駒里奈だよ。それじゃあね!」
気づいたらいつのまにか雨が上がって陽の光が射し込んでいた。
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