シモーヌ編 役に立てる方法
「間違いありません。メイトギアです。おそらく<
ドーベルマンMPM六十三号機が捉えた映像を画像解析し、セシリアに見てもらうと、彼女はそう告げた。イレーネも、
「私もそう思います」
と告げて、さらにメイフェアも、
「はい、間違いないと思います」
タブレットを通じてそう口にする。
こうして、セシリア、メイフェア、イレーネ、アリアンに続いて五体目のメイトギアが発見されることに。
さすがにメイフェアやイレーネが発見された時の驚きというよりは『嬉しさ』の方が大きかった。コーネリアス号の乗員達を守れなかったことにより自ら壊れることを望んで<当てのない調査>に出た彼女達もできれば見付けて回収してやりたかったしな。
メイフェアやイレーネが発見できたのはそれこそ意図せず遭遇できただけのただの<幸運>だったが、アリアンは母艦ドローンが発見、そしてこの<
なので当然のこととして、回収のためにアリアンを派遣する。
しかし、そのための準備として六十三号機らによって助け起こされた
本来は、ちょっと日本人形を思わせるたおやかな印象のデザインだったらしいのが、もはや完全に見る影もない。
正直、ボディの方は使い物にならないだろうというのは一見しただけで察せられてしまった。アリアンと同じくメインフレームだけでも起動できれば御の字という感じか。ボディは劣化しても、メインフレームは守られてる可能性は十分にある。
メイフェアの時には思いもよらなかったが、今なら再びロボットとして役に立てる方法ならある。スーパーチヌークのメインフレームとして再生したアリアンと同じように、別の機体に載せ換えてしまえばいいんだ。
そう、ちょうどアリスとドライツェンの
だとすれば放置しておく理由もない。
発見から一時間後、アリアンが現地に到着。
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