玲編 物理書き換え現象
けれど、俺がそんなことを考えているうちにも、状況はよくない方向へと転がっていった。
「ぎゃうっ!!」
「
俺が思わず声を上げた以上に動揺したのが
完全に決まれば彼女は間違いなく死ぬだろう。そんな一撃だった。
が、そこに割り込んでくる影。
「やめ……っ!!」
『やめろ!』と俺が叫ぼうとしたその瞬間、逆に
「っ!!」
ああ、そうだ。エレクシアだ。まさしくスーパーヒーローのごとく彼女がまた、ここぞというところに現れたんだ。
彼女の掌打を受けて吹っ飛んだ
いやもう、これ自体、生身の地球人なら十中八九死んでいる攻撃だ。けれど、彼女はちゃんと<手加減>していた。事実、
そして当のエレクシアは、
けれど彼女は今、<戦闘モード>で最大稼働中だ。だから、
いや、『知覚できなかった』んじゃないな。
『知覚できた時にはもう掌打を食らっていた』
と言った方が正しいか。認知できる範囲外から、感覚がエレクシアの接近を捉えてその情報が脳に届き認識できるまでのほんのわずかな時間でエレクシアは接敵したんだ。だから、どれほど強大であろうとも生物である限りは反応できないということだな。
なのに、彼女の動きに
<物理書き換え現象>
を利用していると推測されることの裏付けの一つになるだろう。
本来なら物理的に反応できないのを超越していたわけだから。
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