蛮編 最適な一撃
人間のように自身の体が欠損しようとも、社会的にそれがなんらかの意味を持つこともないので、痛みやダメージという意味しかなく、となれば、指の一本や二本など構っていられないし、構う必要もないし、ひたすら攻撃を続けるだけってことだな。
だから
振り返った
それ自体は偶然だったとしても、この時点では最適な一撃だったようだ。
消化器官の内容物以外はすべて透明なので分かりにくいが、この時、
どれほど途轍もない戦闘力を持とうとも、内臓の多くに致命的なダメージを受けては、その機能を維持することは難しい。ロボットでさえ、機能を維持するのに必要な部品にダメージを受けては機能不全に陥るわけで。そういう点では生物も機械も変わらないか。
おそらく、体内で大出血が生じた上にその出血が他の臓器を圧迫し、機能維持に支障をもたらしていたんだと推測される。
「ガアアアアッッ!!」
戦意は衰えないものの、動きは確実に低下していた。しかしそれでも、二度目の蹴りを放った
人間が殴った程度ではびくともしない本体の表皮がその下の組織ごとごっそりと抉られ、血飛沫が舞う。
「グアッッ!!」
これにはさすがに
「ッガアアッッ!?」
するとついに、
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