ビアンカ編 VSハートマン
ビアンカとの力比べを終えた
が、力ではビアンカを上回るハートマン相手に敵うはずもなく、やっぱりビクともしない。
それでも
「う、む…! やりますね、
ハートマンは、わずかに押されて見せながらも、
「まだまだ! 負けませんよ!」
そう言って、ぐいっと押し返した。するとやっぱり、
「うおーっっ!」
実際、
体が小さく、成体のクロコディアに比べれば力も弱いからアーマードピラルクのような天敵が相手では成す術なく命を落としたりすることもあるものの、それだって、必ずしも一方的にやられたりするとは限らない。全力で逃げて振り切って見せたり、時には、強烈な尻尾の一撃で目などを潰して撃退したりすることだって、ある。
もちろんそれらは、『運に恵まれた』というのもあってのことだろうが、それでも、『運も実力のうち』なんていう言葉もあるように、生き延びてみせればそれが正解なんだよな。
そのために必要なものを、まさしく今、
その代わり、失敗は<死>そのものだけどな。
そういう世界だ。ここは。
<力比べ>をするのも、今の時点の自分の身の程を知るためには必要なことなんだろう。そうして自身の力をわきまえ、群れの中での序列を知り、自分はどうあるべきかを知るんだと思う。
それと丁寧に向き合わないということは、子供が身の程を知る機会や序列を理解する機会を奪うということになるんじゃないだろうか。
別に、痛めつける必要はない。蹴ったり殴ったりする必要はない。ただ正面切って子供の力を受け止めて、
『どうだ、ビクともしないだろう?』
というのを実感させてやれば、それで済むはずなんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます