モニカとハートマン編 賭け
だが、ここまで、ハートマンが、グレイが、テレジアが、ドーベルマンMPMが、ビアンカが、
だから、結末そのものは実に呆気ないものだっただろう。それまでの努力が結実する瞬間というものは、案外、そんなものなのかもしれない。
ここまで、ハートマンを、グレイを、テレジアを、ドーベルマンMPMを、ビアンカを相手にしてきたことにより、さしもの
彼女の右の掌打を受け流した
みなの努力が、ようやく、
「ギャヒイッッ!!?」
なんとも言えない悲鳴が、その場に響く。普通のフィクションならもっと<カッコイイ決着>を望みたいところだろうが、
エレクシアの掌打を受け流すことに
口からのそれは完全に警戒されてたからそれこそ意識でも失わせなければ無理だっただろうが、徹底的に真っ向勝負を仕掛けて
これ以上疲労すれば、また、この場を離脱して出直しただろう。もっとも、その時はその時で、徹底的にエレクシアに追わせて、疲弊して昏倒するのを待つという手も考えていたけどな。そちらまでは使わずに済んだということだ。
とは言え、麻酔で眠らせるのも、<賭け>ではあった。戦闘によってハートマンやグレイのボディに付着した体組織をドーベルマンMPMでコーネリアス号に届けて分析器に掛け、かつ、ここまでに得られたデータを用いてシミュレーションしたことで有効な量を算出したものの、それが本当に効果を発揮するかどうかは実際にやってみないと分からなかった。
効かないこともそうだが、逆に効きすぎて
しかし、幸いにも、その<賭け>にはようやく勝利できたようだ。
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