モニカとハートマン編 忌風
いずれにせよ、
だからこそ、
『自分より弱い相手に居丈高に振る舞っていい』
ということを子供に学び取られせてしまう可能性が高く、リスクを伴う行為であることも判明している。
『他者を気遣う』
『他者を思い遣る』
それらは、<言葉>と共に赤ん坊の頃には親や周囲の人間の振る舞いから学び取ることなんだ。
ちょっと気に入らないことがあるからとすぐにキレたりするという姿も、子供は実によく見ている。
子供の前でそういう姿を見せるというのは、他者に対してすぐにキレるような人間にしてしまう可能性の高いものなんだ。
特に、<生まれつきの性格>が粗暴だったりするとな。
自分や自分の家族を理不尽な出来事から守るために戦う必要があるのは事実だろう。しかしだからといって自分が、
<他者を理不尽を攻撃する人間>
になっていたんじゃ意味がないんだ。自分が<加害者側>になっていたんじゃ、当然、周りから攻撃される。自分の加害行為から身を守るために周りも対応しなきゃならないからな。
自分が他者を害することで<敵>を作り、その<自分が作った敵>から身を守るためにさらに攻撃的になるとか、それこそ、
<悪質なマッチポンプ>
というものじゃないか。
俺はルコアや
『自分や自分の身内を守るために備えるのは大事だが、だからといって自分が加害者になっては意味がない』
それをルコアや
もちろん、ルコアや
さりとて、<危険>というものはいつだって身の回りにあるものだ。
ルコアに抱かれてご満悦の
「!」
瞬間、
もちろん、風が巻いていろんな方向から吹くことはある。しかし、それでも基本的な風向きというものはあるんだ。
そしてこの時の風は、ビクキアテグ村にとっては、
<災いをもたらす
となったのだった。
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