モニカとハートマン編 状況開始
こうして、様々な事態を想定して二重三重に対策を施し対応を始めた。
「よし、状況開始!」
そう命じて、
すると
が、距離はまだ二百メートルほどある。例の<銃>の射程外だ。
ドーベルマンMPMらはその場に立ち止まり、
しかし、近付いてこないことを確認したのか、まだ腹が満たされてなかったのか、再びサイゾウの腹に頭を突っ込んで貪り始めた。
まあ、この辺は野生動物と同じだろうからな。少し様子を見よう。腹が膨れて食事を終えればまた動くかもしない。
俺達は、タブレット越しに
そんな調子で十五分ほどが経ち、また
「来た……!」
俺が思わず声を上げてしまったとおり、血まみれの頭をドーベルマンMPMらに向けた
ちなみに、ドーベルマンMPMらの装備は、自動小銃がそれぞれ二丁ずつと、二十発入りの予備弾倉がそれぞれ三つずつ。
実際、
だが、
と、そんな様子に何かを察したのか、
「む……? もう少し、接近してみてくれ」
俺の指示を受けて、ドーベルマンMPMらが前進。百五十メートルまで距離を詰める。
すると
なのにそれを見た
「まさか……自分が誘われてることに気付いてる……?」
「……」
俺は思わず声を漏らし、
と、その時、
「え…!?」
画面に映った
タブレットには、『NO SIGNAL』の表示。ドーベルマンMPMらが、突然、機能停止してしまったんだ。
「なんだ!? 何が起こった!?」
「直前の映像を!」
慌てる俺とは対照的に、
しかしそこには、例の、牙と思しき<白い飛翔体>の映像はまったく捉えられていなかったのだった。
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