保編 指示
ズドン!という感じで防御した腕ごと
エレクシアやメイフェアから体術を教わった
「……っ!」
それをメイフェアが受け止めた。
同時に、バイタルサインを確認。すると心臓の筋肉がデタラメに痙攣していることを検出。
<心室細動>だ。心臓が血液を送り出すポンプの役目をせず、血液が循環しない。このまま放置すれば、まず間違いなく
「
緊急事態を示すデータと共に、メイフェアが、唯一の<人間>である俺に指示を求めてくる。
だから俺はすかさず、
「救急救命モード!
と指示を出した。これは一日二十四時間(厳密にはここの一日は二十四時間じゃないが)年中無休で俺の役目だ。睡眠中だろうがトイレ中だろうが関係ない。
いかに<感情のようなもの>を備えてるとは言ってもメイフェアはロボット。原則、緊急対応は自分では行えない。
……はずなんだが、
これは、当時は敢えてそこまで突っ込んで考えなかったが、正直言って<誤作動>のレベルで、非常に危うい話でもある。
メイフェア達で試された、
<ロボットで感情を再現する試み>
が結局は正式採用されなかったのは、もしかすると他でも同じようなことがあったからかもしれない。
人間が作った道具が、人間じゃないものを守るために人間に背いてたんじゃ、それこそ本末転倒だからな。もちろん、違法な密猟などの事例を除いてであるが。
で、現在は、とにかく俺に指示を仰ぐように申し渡してあるんだ。
その一方で、彼女が<主人(仮)>としている
もっとも、彼女の場合は、俺の指示がなくてもそうするだろう。
相手が
いやはや、感情というものは実におっかない。
と、俺が脱線している間にもメイフェアは自身に備えられた<AED機能>を用いて除細動を行い、
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