來編 宣言
「ビアンカ、
野菜の収穫を終えてカーゴルームに戻ってきた
しかも、続けて、
「さすがは、ビアンカが好きになった人だよ!」
嬉しそうに、自慢げに、言ったんだ。
そう。
そんな
「あ…」
と、はっとした表情になり、その上で、
「うん。少佐はすごく素晴らしい人です…!」
ぎゅっと手を握り締めて、力強く言った。
「ビアンカが好きな人だから私も好きになったんだよ♡」
さらに満面の笑みで言う。それどころか、
「私はビアンカが好きだ! ビアンカが好きな
高らかに宣言するように言ってのけた。
「……」
ここまであっけらかんと、めんどくさい駆け引きなど一片もなくはっきりと口にする
でもすぐに、ニヤッと笑って、
「欲張りだね。
と言い返す。
すると
「当たり前だよ! 私は欲張りなんだ! 好きなものは一つも諦めない! いつか空を飛んでやろうと思ってて、それもできるようになった!
私がビアンカも
だからビアンカ!
それは、<プロポーズ>と言うべきものだったのだろうか。
正直、人間の感覚からすると無茶苦茶なことを言ってるはずだが、俺の耳には不思議と嫌なそれには聞こえなかった。
もちろん、眉をしかめる人間も要るだろう。
『ふざけるな!』
と怒り出す人間もいると思う。
だが、ここではきっとこういうのもありなんだ。
『お前ら全員、幸せにしてやる! だから俺の下にこい!!』
みたいなのもな。
……まったく…すごいよ
「……」
さすがのこれにはビアンカも開いた口が塞がらず、唖然としていた。けれど、数瞬の間をおいて……
「う…ふふふ。あは…あはは! あはははははははっっ!!」
堪え切れないという感じで、腹を抱えて笑い出した。そして、
「……そこまで言われたら、私ももう覚悟を決めるしかないね。
うん…! 分かった!
じゃあ、
ただし、吐いたツバは飲ませないよ! 幸せにできなかった時には覚悟してもらうからね!?」
きっぱりと言い返してみせたのだった。
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