翔編 リスク
新暦〇〇三十一年六月十八日。
なんてこともありつつ俺達は基本的に平穏な日常を送ってた。
野生で生きる以上、そういう形で自分の身を守れなくなればそれが寿命だと考えることもできるかも知れない。
それを実感しつつ、アリゼドラゼ村とアリニドラニ村が徐々にできていく様子も見守る。
アリゼドラゼ村の<家>は十軒を超え、アリニドラニ村の方も二軒目の家を建築中だ。
アリニドラニ村の方では、やはり
その一方で、アリゼドラゼ村の
で、当然のように
それも見越して、村の外れの木の上に、やはりルーフキャリアを基にした止まり木をドラゼに作ってもらっていて、
と同時に、縄張りを隣接する雌のところに通い始める。
う~む。この辺りは<個体差>ということだろうな。
まあ、何度も言うようにこれはアクシーズの普通の生態なので、気にするだけ無駄だ。
それに、アクシーズは雌の方が多いらしいから、こうやって雄があっちこっちの雌を回らないと、雌の方があぶれてしまうしな。
かと思うと、
一方で、
そうは言っても雄は何もできないから、
しかし、縄張りはしっかり守る。
実は、雌が出産する時は、パートナーの雄が傍にいないと縄張りを守れない。それどころか、マンティアンなどに襲われて母子共々命を落とすこともある。
妊娠してる雌にとって雄を追い払うのはそういったリスクも伴うものだった。
その点、
そういう意味では頼りになるヤツだ。
それに対して
今はまだ
これ自体が摂理ではあるものの、人間である俺の本音としては、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます