走・凱編 それを是とする感性
ビアンカを一番の脅威と捉えた
と同時に、
そういう意味でも、
一頭、また一頭と
それでもなお諦めずに戦おうとする。彼らも生きるために。
俺には何十分もかかったように見えた戦いだが、実際には、ビアンカが現れてからはほんの五分弱でしかなかった。
そうだな。戦いというのはえてしてそういうものだろう。
決まる時には案外、呆気ないものだ。
「ギャウッッ!」
と悲鳴を上げたところに
そしてボスがやられると、残った
それが五頭ほどになると、そこが限界だったんだろう。まだ二十頭弱が残っていたはずだが、一斉に逃げ出した。恐怖が気迫を上回ってしまったんだろうな。
「ぐああっ!」
「があっ!!」
『追うな!!』
と言ったようだ。
実際、ボスを失い統率を欠いた
実に頼もしいボスだ。
それに、
逃がした
「……」
戦いが終わった安堵感の中、
どこか悲しそうな表情にも見えたな。
彼女としても、別に
ただただ守れたことに安心しているだけなんだろうな。
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