走・凱編 走と恵
ただし、根がヘタレなところは今も治ってはいない。だから力で圧倒できる相手には強いものの、勝てないと見るや途端にヘタレる。
とは言え、人間の場合は『情けない』と受け取られるそういう部分も、野生の場合は『勝てない時には無理をしない』という意味で有能であり、しかも見極めが早いので結果として手遅れになる前に逃げられるという面もあった。
しかも、本質的に優しいしな。その点で言えば、むしろ
どちらが正しいというわけでもない。状況によって適切だったり不適切だったりするだけだろう。
しかしそういう風に<個性>とも言うべきものがあることで、同じような状況になっても生き延びる者が出てくるということだろうな。皆が皆、同じようなやり方をしてたら同じような状況に陥った時に同じようにダメになる危険性が高いだろうし。
だから俺は敢えてやり方については口出ししない。シモーヌも口出ししない。
でもやっぱり、ドローンやドーベルマンDK-aによる援護は行うけどな。
ちなみに、
これは、まあ野生でもたまにあることかもしれないが、
それが良いことか悪いことかは一概には言えないにしても、現状では特に問題もなさそうだから取り敢えずは様子見だな。
で、ビアンカが嬉しそうに見ている
まずは
二人のことはこれまでにも何度か触れてきてるが、前のボスを亡くしてからのことについて詳細を語ろうか。
しかしまだ幼かった
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