明編 游と淕
新暦〇〇二九年十月二十七日。
とても頼もしい限りだ。
そしてその頃、
人間である俺の影響を強く受けているんであろう
しかし、
人間の俺にはあまり区別はつかないものの、その雌も
まあその辺りの細かい話は別にどうでもいい。あの子が幸せになってくれればいいだけだ。
新暦〇〇三十年五月十日。
で、さらに数ヶ月後。
よかった。野生だとやっぱり、自分の子を残せるかどうかっていうのは重要になってくるからな。
分かりやすく喜んだりはしないものの、巣に戻って雌と子の様子を見てる
で、雌の名前は
しかし、どんどん<孫>も増えてくるな。もはや覚えきれんぞ。時々、完全に忘れてる子もいるからそれがどうにも申し訳ない。
まあ、この群れから巣立っていった子らについてはそこまで俺が気に掛ける必要も元々ないのかもしれないが。
孫についてはそれこそ生んだのは俺じゃないし。その子をこの世に送り出した者が責任を負うってのが本来の形だろうし。
それでなくても、いずれは俺の手が届かない子が出てくるだろう。完全に野生に戻り、俺達とはまったく関係なく生きていく子が……
その事実を想いながらも、俺の群れで俺の庇護の下にいる子についてはちゃんと気に掛けてるぞ。
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