明編 玲
新暦〇〇二八年十二月二日。
パパニアンの
そして、マンティアンの子。
俺の<群れ>に次々と新しい命が迎え入れられている。
その新しい子を、俺は
見た目こそ人間だが、
しかしそんな様子に反して
力もそうだが、ちょっとしたことでは動じないんだ。
保護されてから十日も経つと、周囲の様子を油断なく窺っているかのような気配さえ見せ始めた。そしてイレーネを母親と認識しているようだ。
彼女が抱き上げるとその胸にしっかりと抱きついて離れない。
さすがに完全なマンティアンの子のようにがっちりと一体化するかのようにはしがみつけない(マンティアンの母親の胸には、子供の未熟な鎌を引っ掛けて体を固定できる窪みがあるが、イレーネには当然それがないし、
大したものだ。
だがそれだけに、イレーネがメイフェアの代わりに
でもそれも、この世界で生きる
「そういうわけで、
と、俺はイレーネに
危険かもしれないが、イレーネなら守り切ってくれるだろう。
「承知いたしました」
彼女は端的に応え、念の為に用意した<抱っこ紐>で
念の為に、
こうして、思わぬ形でイレーネの<母親業>が始まった。
もっとも、母親代わりはそれこそメイトギアの主要機能の一つでもあるところ。その点については何一つ心配は要らないだろう。
加えて、縄張りが重なっている
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