明編 自慢の子供達
新暦〇〇二八年九月三日。
マンティアンである
兄弟姉妹の中では特に
というのも、どうやらその頃に、後に
ただし、マンティアンの<出逢い>というやつは、決してロマンティックなものじゃない。それはむしろ、命の危険そのものでもある。
なにしろマンティアンは共食いをする。それは、相手が同性だろうが異性だろうが関係ない。
むしろ、簡単に殺されて食われてしまうような相手などお呼びじゃないと言わんばかりに戦って、相手が負ければそれを食う。
つまり、お互いに相手に自分の強さを見せつけて認めさせて初めて<番候補>になれるということだ。
俺達のところで育ってよく生き延びられるほどの強さを身に付けたものだと思ったりもしたが、それはやはり、母親である
しかも、
いずれにせよ、シビアな野生の中でもとりわけ恐ろしくシビアなマンティアンの世界で生き延びられていることが、
……と言いつつ、実はドローンとかで援護したことも一度や二度じゃないんだが……
まあその辺は、<親心>ということで一つ。
そして、俺達の<群れ>の中で育ったことが影響しているのか、
ただ、縄張りが外れているのは、これは偶然ではなく、
分かっててそれを避けてくれる辺り頭もいい。
とにかく親バカもここに極まれりではあるが、自慢の子供達だよ。
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