誉編 管理権限
新暦〇〇二八年八月十九日。
『家族を守る』
だ。
その結果がどうであれ、受け止めるしかない。
そんなことを思いつつも、
が、俺の願いも空しく、
もし、すべての怪物が俺達を狙ってくるなら、それはもう『運が悪い』じゃなくて明らかに何かの意図が働いているということだろうし、現状でそうじゃない以上は、必ずしも運が悪いわけでも、何者かの意図が働いてるわけでもないんだろうとは思う。
ま、取り敢えず確かめようもないことについてはさて置くとして、
というわけで、コーネリアス号に厳重に保管されていた<
「まさかこんなものまで使うことになるとはな……」
ちなみに、このレベルの管理権限が俺に移ったことをコーネリアス号のAIに認めてもらうのに、三年ほど時間がかかった。
元の管理者が亡くなって相当の年数が経つこと。
本来の権利者である<
この惑星に法律の支配が及んでいないこと。
等々を確認の上、セシリアやイレーネやメイフェアが俺の人物像を評価してくれて、それで<緊急時の管理者に値する>とAIが認めてくれたことで、ようやくコーネリアス号のすべての権限が、あくまで緊急時対応の臨時措置として俺に<貸与>されたんだ。
「さすがにこれの実物を見ることになるとは思わなかったよ……」
映像などでは見たこともあるものの、第一級の軍事機密にも属する<
実際、一般に公開されているものは、その時点では旧式化して既に実戦配備されていないものか、ただのモックアップというのがほとんどらしい。
宇宙船すら破壊できる強力な武器だから、当然と言えば当然なのか。
もっとも、今回、必要とされているのは、<威力>じゃなくて<弾速>なんだけどな。
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