誉編 親として
「ううっ! うあっ!」
「あ! あ! ううあ」
<人間の姿をした赤ん坊>を生んだのは、
だからやはり、俺と
だがこれは、思った以上の頻度で生まれている可能性があるな。少し監視範囲を広げて、他の群れや他の種族でも同じような事例がないかということを確認する必要がありそうだとも思った。
しかし今は、まず、この目の前の事例に対処しなければ。
と思っていると、
「
メイフェアがあいつの思わぬ行動に焦ったように声を掛けながら追いかける。
だがそれには構わず、
そしてその方向は、間違いなく俺達の<家>がある方だ。
「まさか……!」
「もしかすると…!」
俺とシモーヌは顔を見合わせてある予感に立ち上がる。
そうして
「音声確認しました。間違いなく
エレクシアのその言葉に、俺達は緊張した。それと同時にセシリアに向かって指示を出す。
「セシリア! 新生児救急対応! 治療カプセルの用意!」
「承知いたしました…!」
俺の声にセシリアが素早く反応し、必要と思われる準備を素早く行う。
「なになに? どうしたの…?」
ただならぬ様子に、今日は調査は休みで寛いでいた
「お前達の<新しい仲間>だ…!」
「……!」
一言で察した
そうしている間にも
俺なら何とかしてくれると思ったのかもしれない。
俺や
なら、その信頼に応えなきゃいけないな。
人間として。
何よりあいつの親として。
子供の信頼には応えなきゃいけないだろう。
子供が自立したからって、
『知らん。お前らで何とかしろ』
じゃあ、あんまりにもってものじゃないか。
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