ゆったりとした時間(大切にしたい)
日が暮れて夕食を済ますと、今度は
いつものことだ。
俺が二人を大切にしているのが伝わっているから気持ちに余裕があるのだとしたら嬉しいが、本当のところはどうなんだろう。
そこまでは分からないものの、現に二人が無駄に争うことなく平穏に過ごしてくれてるのは事実だから、それでいい。
しかもそれは、何か無理に我慢しているとかそういうのでないのも分かってる。あくまでその状態でリラックスしてるのが、エレクシアのセンサーでも探知されてる。俺の希望的観測じゃないんだ。
「
まるで猫のように俺の膝の上で横になる
だが、それは彼女の気分がいいからだということを俺は知っている。気に入らないことがあれば落ち着きなくきょろきょろしたり歯を剥き出したりするからな。それがないということは、そういうことだ。
彼女と暮らした日々を思い出す。
いろいろ手を焼かされたりもしたものの、今じゃ全部いい思い出だよ。
「ありがとう、
だが、その翌朝……
「
「……え…っ!?」
まだ寝ていたところにエレクシアに声を掛けられて、俺は思わず飛び起きた。
寝間着代わりのTシャツとジャージのままで
「
そっと隣に膝をついて体を撫でると、まだ温かかった。今からでも蘇生措置を施せば、息を吹き返しそうだ……
だが……
「
俺の問い掛けに、エレクシアは静かに答える。
「いいえ。眠った状態のまま、静かに息を引き取りました。心停止を確認したのは三分前です。事前のお申しつけの通り、蘇生措置は行いませんでした」
「そうか……ありがとう……」
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