野生寄りだから(死生観も人間とは違う)
ところで、
ただ、
また、シモーヌにとっては、<親しい隣人>だったから、家族とも少し違う気がする。それでも、彼女は彼女なりに
彼女はすごくいい人だ。
今のシモーヌの基となった不定形生物は非常に危険な生物であることは間違いないが、あれが
物事ってのは一面だけを見て良い悪いを判断しちゃいけないってこともよく分かるよ。
もっとも、そもそも『良い』とか『悪い』ってのがただの主観だからなあ。それを見る者にとって好ましいかそうでないかってだけの話だし。
なので、不定形生物の件は成り行き任せだな。実際、
あの不定形生物が水辺で動物を捕らえるところは何度かドローンのカメラに捉えらえているが、ここの生き物達にとっては<恐怖の対象>ではあっても、それと同時にあれの存在そのものが日常の一部に過ぎないし、気を付けるべきところを気を付ければ、実はそんなに神経質になる必要もないんだ。
ちなみに、健康な
コーネリアス号の乗員達が狙われたのも、ひょっとすると『珍しい生き物がいる』ということで、遺伝子情報を集めようとするあれの習性を刺激したということも考えられる。
およそ自然に生まれたものとは思えなくても、既にこの惑星の生態系の一部として定着してる限りは、『付き合い方』というものもあると思う。
だから迂闊に手を出して、『藪をつついて蛇を出す』のも困りものだし、必要に迫られない限りはあれには近付かないことにする。
その為にドローンやプローブによる早期警戒網を張り巡らせてるんだからな。
「と、改めてそういう方針ということを確かめたいんだが、いいかな?」
夕食時、リビングに俺とシモーヌと
「はい。それでいいと思います」とシモーヌ。
「分かった」と
「はいは~い♡」と
エレクシア達メイトギアは揃って「承知しました」と応えてくれたのだった。
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