第201話 翌日
翌朝。
目覚めたらリシアの寝顔があった。
びっくりして飛び起きそうになったが、昨日のことを思い出した。
そうだ……
そうだったんだ。遂に卒業してしまったんだな、童貞を。
正直、細かい感覚は覚えていない。
リシアと繋がっている時は、この世に生まれて一番幸せを感じた時だったと言うことだけは言える。
その時は幸せだったけど、今は全身に気だるさを感じる。
ああ……そういえば、一回目が終わって、それで寝るのかと思ったら、そこからリシアに寝かせてもらえなかった。
慣れたのか分からないけど、最初初々しかったのが嘘みたいに、ぐいぐい攻められ、かなり消耗してしまった。
リシアは結構性欲が強い方なのかもしれない。
「ん……」
そんなことを考えていたら、リシアが目を覚ました。
「あ、アルス様……じゃなかった、アルス……でしたわね……おはようございますわ」
微笑んでリシアは挨拶をした。
「おはよう、リシア」
私も挨拶を返す。
夜にしたことを思い出して、照れてしまい、お互い何も言わずに見つめ合った。
そして、視線を下に向けると、リシアの胸が露わになっていた。
リシアも私の視線に気づき、慌てて隠す。
「き、昨日あんなことしたのに、恥ずかしがるのは今更でしたね……」
リシアは苦笑いを浮かべながらそういった。
裸のままでいつまでもいられないので、寝巻きを着直した。
「これで子供ができるでしょうか?」
リシアがお腹をさすりながら言った。
「いや、一回では出来る確率はそんなに高くないと……」
「そうなのですか。では、何度もしないといけないのですね。アルスとなら何回でもやれますし、問題ないですわ」
「そ、そう言われると凄い照れるんだが……」
「子供は20人くらい欲しいから、相当しないといけないですわね」
「20!?」
流石に多すぎるだろうという数字を口にした。
「ローベント家は成り上がりで、あまり血族が多くありませんし。子供は多く作った方がいいと思いますわ。わたくしとアルスの子なら、きっと優秀な子ですし」
血族を増やした方がいいと言うのは、間違いはなかった。
リシアと私の子が優秀かどうかは分からない。リシアは非常に優秀な女性だが……私は……鑑定スキルで自分のステータスはわからないから、何とも言えないけど、そんな大したステータスを持っているとは思えなかった。
それにしても20人は多すぎるだろうけど。
「これから生まれてくる子供たちのためにも頑張りましょう! 目指すはミーシアン総督……いや、皇帝です! アルスならきっとやれますわ! わたくしも全力でアシストします!」
そう豪語するリシアを見て、やっぱり彼女は野心が高いんだなぁ、と改めて思った。
「皇帝やミーシアン総督という話は置いておいて……まあ、まずはカナレの強化をしないとな」
「はい、今日会議をなさるんでしたね」
早速家臣たちを集めて、今後のカナレの領地運営について話し合うことになっていた。
内乱は終わった。お隣のサイツも大打撃を受けカナレには攻めて来られない。カナレを強化するには、今は絶好の大チャンスである。
「会議にはわたくしも参加いたしますわ」
「うん、頼んだリシア」
リシアもいいアイデアを出してくれるかもしれない。会議にはいてほしかった。
寝巻きから着替えようとしたら、リシアに服の袖を掴まれた。
何かをせがむ様に顔を赤らめている。
リシアのして欲しいことを瞬時に察した私は、彼女にキスをした。
大正解だった様で、キスは長く続き、徐々にディープになってくる。
朝起きた時は、気だるかったが、キスをしている間に、いつの間にか下半身が大復活を遂げていた。
こうなったら止まれない。
私とリシアは朝っぱらから、続きを行ったのだが、そのせいで会議には遅れて出席することになってしまった。
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