11 悪魔は幸せな夢に微睡む
ボク、ジェット・アンバーは今、幸せな夢を見ている。
ずっと独りぼっちだったボクにできた初めての友達。
クリスティーナ・セレスチアル。お人形のように可愛くて、花のように愛らしい女の子。
彼女と出会って6年、悪魔なんて名乗っている自分が馬鹿馬鹿しく思ってしまうくらい、ボクは幸福と安らぎに満ち溢れていた。
初めて彼女の存在を知った日、ボクの心は躍った。
彼女の心の色はとても綺麗だった。
宝石のようにキラキラと輝いていて、何色にも染まっていない透き通った心。ボクはその心に触れたかった。
ある日、彼女は恋を知った。
そんな彼女の心も大好きだった。
ある日、彼女は友達ができた。
そんな彼女の友達も大好きだった。
彼女は大好きな人の婚約者候補になった。
きっと彼女は大好きな人の婚約者になって結婚するだろう。
それでもボクは、ずっと、ずっと──大好きだ。
さようなら、クリスティーナ・セレスチアル。
ボクの初めての友達、──ボクの大好きな人。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます