魔王国
第231話 魔王国の情報
気功士王国の居城の会議室。
小人の情報屋モヤジーが魔王国から帰って来た?
元々魔王国に潜入していたかどうかは知らないんだけど、かなり前に魔王軍の情報を探る事と魔王軍四天王のガルダムの行方を調べて貰っていた。
その報告に来たのだ。
会議室に集まったのは・・・。
俺、ショータ。
ケット・シーのペロ。
エルフのエリ。
ハーピーのハルカ。
ダークエルフのダルア。
雪女のユキ。
魔神パズズのバズ。
鵺のライヤ。
空狐のクーコ。
ヴァンパイア真祖のヴァラカ。
そして小人のモヤジー。
以上、11名だ。
真祖ヴァラカは気功士王国で、1番魔王国に詳しい人材だ。
モヤジーの情報収集の支援をして貰っていたし、配下のヴァンパイアも魔王国に潜入しているので、参加している。
「やっと報告出来る情報が揃ったぜ」
モヤジーが喋り始めた。
「有難う、ご苦労だったね」
俺はモヤジーの労をねぎらう。
「依頼の一つ目、魔王の目的について報告するぜ」
「うん。宜しく」
「魔王の目的は人族への復讐である事は周知の事実の通りだぜ、但し魔王は人族の滅亡までは望んではいないぜ」
「ふ~ん。どこまでを望んでいるんだ?」
「ちょっと過去の出来事から説明するから、聞いて欲しいぜ」
「分かった」
モヤジーが話し、途中でヴァンパイア真祖ヴァラカが補足しながら聞いた内容は・・・。
大昔、人族と魔族は共存共栄していた。
魔族は魔力が人族よりも多い事から、魔力偏重社会において重要な役職に付く者が多く、人族はそんな魔族にコンプレックスを持っていた。
とある国で起こった人族の冒険者と魔族の貴族の、ほんの些細な諍いに端を発し暴動が起こる。
その事を人間の貴族が利用し、魔族排斥運動に発展した。
大多数の人族の武力による魔族排斥運動は、少産の魔族を追い詰め、終いには魔族を国から追い出した。
魔族排斥運動は他の国にも飛び火し連鎖して、魔族は住んでいた国を追われ、居住する者が少ない劣悪な環境の北の地に逃れた。
魔族はこ国を取り戻し、魔族だけで統治する国としたいのだ。その場合、都市の運営には労働力が必要になる事から、人族の全滅は望んでいない。
元々魔族が編み出し、国に残さざるを得なかった数々の魔法技術や、錬金術や魔道具を、我が物顔で使う人族から取り戻したいので、都市も出来ればそのままの状態で、手に入れたいくらいだ。
魔族達は一族で1番魔力があり、強い者を魔王と呼び旗印として、北の地に居た亜人や知的モンスターを仲間とし、数多くのモンスターを従え、奪われた領地の奪取の為に進軍して来たのだ。
「成る程ね。人族の魔法使いは、自分より魔力があると追い出して、魔力が無い人達を虐げてたのだな」
「そうだぜ」
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