第82話 精霊の情報を聞いた

妖精の国に向かっていたら、妖精達と戦闘になったので、ヌエのライヤの雷撃で向かって来る妖精達を気絶させた。


妖精達は残り3人。

リーダーである蜻蛉トンボの翅の男の妖精と、蝶の翅の女の妖精2人。


リーダーは俺達を精霊の黒幕と断定して引く気は無さそうだ。


「その雷撃が黒幕の証拠だ。

此処から先は絶対通さん!」

リーダーは槍を構えて、空中を素速く飛び始めた。


蝶の翅の妖精達は火の玉を間断無く放ってくる。

火の玉はエリの持つ結界の盾で発生させた結界で飛散する。


俺は仲間を除外し生命力吸収ライフドレインを周りに放つ。


しかし、妖精達は飛び周り、そんなに効いて無い様子だ。


直接接触しないと効果は低いんだよ。蜘蛛みたいに生命力が低いと、離れていてもそこそこ効くんだけどなぁ。


妖精達こいつら、身体は小さいけど生命力は一丁前だな。


「あぁ~。面倒臭いなぁ。リーダーだけ気絶させないで捕まえたいんだけど、なんか無い?」


「銃で撃ったら死んじゃうよー。殺して良いなら撃つよー。

速すぎて当たら無いかもねー」

と銃を構えてダルア。


「僕の風刃も当たれば死ぬね」

ハルカも宙に浮いて風刃の準備。


「妾の矢も当たれば即死じゃ」

弓を構えたエリ。


ライヤは雷撃を放ち、蝶の翅の妖精を撃ち落とした。

「蜻蛉捕獲困難」


「俺を捕まえられるものか!」

リーダーは飛行速度を更に上げた。


「我ガ行コウ」

精霊の腕輪の中からバズが答えた。


「エリ、バズに頼む」

「了解じゃ」

エリはアイテムバッグに弓を仕舞いバズを召喚した。


バズは風になる。

突風がリーダーに吹いた。

リーダーが風に流されると風はUターンして此方こちらに向かって吹いてきた。


バズが俺の前に現れると、リーダーを右手で掴んでいた。


「離せ、俺の父は将軍だぞ!

俺に無礼な真似をしやがって。

お前等は妖精国の総力を持って叩き潰してやる」

リーダーは暴れるが、バズの手は緩まない。


「しょうが無いな、その喧嘩買った。俺達も本気でいくからね」

これでこの後、もし妖精国と揉めた時、俺達から手を出しても引け目は感じないで済むよ。


「な、何?国を相手にするのだぞ!」

「だからどうした。国を潰しても良いんだぞ」


俺は人差し指をリーダーの腹に当てると、生命力吸収ライフドレインを死なない程度に行う。


グッタリするリーダー。

さて、尋問の時間だ。


その前に・・・。

「ペロ、妖精達を拘束して」


ペロが、俺の影から現れた。

「分かったにゃ」


ペロから極細の闇の触手が伸びて、気絶していた妖精達を拘束し目の前に運んで来た。


その光景をリーダーは驚愕の表情で眺める。


「安心しな。此奴こいつらはまだ・・死んでいない」

俺の言葉を聞いてリーダーは俺を睨んだ。


「何故、俺達に攻撃した?」

「ふざけるな!仲間のかたきだ」


「ふ~ん。仲間の仇だと思ったのか。は何もしてないがな」


「お前が何もして無くても、配下の精霊達が俺達の国を襲ってるだろう」

「今でも襲っているのかい?」


「な、何を言ってる?妖精国の3分の1は凍ってるんだぞ!」

「ほうほう。その凍らせてる精霊は何処に居る?」


「北の都市に居るのを知らないのか?」

「知らない。情報有難う」


「ど、どういう事だ?」

「質問してるのは俺だ。仲間の命を助けたかったら、俺の質問に答えろ。他にも妖精を殺してる精霊はいるのか?」


「いる」


「そいつは何処に居る?」

「妖精国の西だ」


「どんな奴だ?」

「知らないのか?

火の精霊の狐だ」


「知らないよ。

情報はこれくらいでいいな。

ライヤ、此奴こいつも気絶させてくれ」

「承知」


「ま、待ってくれ。お前等は精霊の黒幕じゃ無いのか?」


「黒幕では無い」


「だったら、お・・・」

雷光が光るとリーダーは雷撃で気絶した。

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