第9話 雑貨屋を成敗しました

雑貨屋の親父と共謀グルである強盗未遂の冒険者達を制圧した俺は、冒険者達を連れて雑貨屋の店に来た。


さあ、無双の時間ですよ。


雑貨屋の入口のドアを勢い良く開け、俺を先頭に店の中に入る。

そして丁寧にドアを閉める。


これからする事を店の外から見られると問題があるからね。


雑貨屋の親父は俺と冒険者達をいぶかしげな眼差まなざしで見た。


「どうした?小僧は殺して魔石を奪うんじゃ無かったのか?魔抜けの小僧に用はないぞ。」

雑貨屋の親父は冒険者達に尋ねる。


冒険者達が俺に負けたとは、1ミリも思ってもいない様だ。


冒険者達は脅えており、俺の顔色をうかがい返事をしない。


俺は全身に気を満たすと、おもむろにカウンターを蹴り壊して、雑貨屋の頬を右の拳で軽く殴った。


雑貨屋は殴り飛ばされて壁に激突。

頬を押さえて呻きながら脅える。


「おい、店の外に本日休業の貼り紙を貼ってこい。」

俺は冒険者達に指示して、雑貨屋の親父の元へ近付く。


冒険者の一人が戻って来た。

「本日休業の貼り紙を貼ったぞ。」


俺は雑貨屋の親父に更に近付きながら冒険者の顔も見ず答えた。

「ご苦労。」


雑貨屋の親父は脅えて後退あとずさる。

「俺を殺して魔石を強奪するんだって?」


雑貨屋の親父は震えながら首を振る。

「言葉のあやだ、そんなつもりは無かった。許してくれ。」

雑貨屋の親父は泣いて土下座する。


演技だな。

泣き真似は見え見えだし、目が泳いでいる。


俺は後ろの冒険者達に振り向いて言う。

「この親父はこんな事を言ってるぞ、お前等、俺に嘘をついたのか?」


冒険者達は慌てて否定する。

「違う違う!お前を殺して魔石を山分けする約束だった。」


後ろで雑貨屋の親父がコソコソしてる。気配探知でバレバレだよ。


雑貨屋の親父が魔道具を振り上げた瞬間、俺は雑貨屋の親父の振り上げた手を掴む。


同時に生命力吸収で親父の気を吸収しながら手首を握り潰す。


「ぐあああああ!」

雑貨屋の親父は悲鳴を上げた。


「これは何だ!」

雑貨屋の親父が振り上げた魔道具を奪い、冒険者達に尋ねた。


「拘束の魔道具だ。」

冒険者の一人が答えた。


「ほう、それは良い。便利な物を手に入れた。

おい、お前はアウトだ。

自分の行いをあの世で反省しな。」


雑貨屋の親父は俺を睨み吼える。

「俺に手を出せば闇ギルドが黙ってないぞ。魔抜けの小僧が闇ギルドを敵に回して只では済まないぞ!」


「上等だ。」

俺は指弾で雑貨屋の親父の額を撃ち抜いた。


「証拠隠滅しようか。」

冒険者達を振り向く、両手を伸ばし掌を冒険者達に向ける。


冒険者達は俺が何をしようとしているか分からず首を傾げる。


生命力吸収ライフドレイン


冒険者達は命が無くなり床に倒れた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る