第13話
「おばあさん、その相手は海外の方かの?
「いえ、日本の方ですわ。おじいさん」
娘が幸せになるのなら、誰でも受け入れるのが親ですが、
まだ海外への、不信感は強かった時代のようです。
「かぐやや、履歴書みせておくれ」
「はい。おばあさん」
かぐやひめは、おばあさんに履歴書を手渡します。
「・・・かぐや、この方は知っておるか?」
「いえ、前の4人と違い、初めてききます」
「・・・だよね・・・」
おじいさんと、おばあさん、ももたろうと以下お友達も、首をかしげます。
そこへ、竜に乗った、男の子がやってきました。
「ごめん。遅れた」
竜に乗った男の子は、謝りますが、罪悪感はないようです。
「お前さんは、竜の子太郎さんかい?」
おじいさんが、尋ねます。
「違うよ」
そうです。
竜の子太郎なら、皆、知っています。
「なら、あなたはどなたですか?履歴書にも、似顔絵はありますが、他は何も・・・」
「おいら、字が書けないんだ」
この時代では、珍しくありませんが、代筆をお願いしてほしいところです。
「なら、あなたは?」
「おいらは、竜の子吾朗っていうんだ。竜の子兄弟の末っ子さ」
ふんぞりかえります。
「おいらも、今年で元服だ。身を固めた食ってた。それで、かぐやさんを嫁にというわけよ」
竜に乗ったまま答えます。
「で、どうして遅れたんですか?寝坊ですか?」
「子供じゃないんだから・・・」
「なら、大人の理由をお聞かせ下さい」
吾朗は、ふんぞり返って答えます。
「いやね、ここへ来る時に、プロ野球の試合をやっていて・・・」
「はい」
「延長に次ぐ延長で、すぐに終わらなくて・・・」
子供以下です。
どうしてこの時代で、プロ野球のいいわけは通用しません。
ももたろうが、尋ねます。
「で、まさか中○ファンっていうんじゃ、ないだろうな」
「いやいや、そんな単純な・・・」
「なら、どこですか?」
「きまってんだろ?楽○よ」
その瞬間、鷲のクラちゃんと、吾朗くん、
惹かれあう者を感じたようです。
「おめえは、オラの仲間だな。よろしくな」
「こちらこそ」
かぐやひめは、そっちのけで意気投合しました。
こうして、吾朗はかぐやひめの夫ではなく、養子として、家族の一員になりました。
末長く、楽しく生活したということです。
「ところで、私の結婚相手は?」
かぐやひめが、尋ねます。
でも、この人の事だから、自力で見つける事が出来るでしょう。
募集中だそうですので、興味のある方は、ぜひ・・・
ももたろうとかぐやひめ 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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