第3話 お断り

おれはうそは好きではない。

だから、真実を言う。

これは、言い訳でもない。

断じて、言い訳じゃない。


確かに、うん、おれといもうとはあにといもうとだ。

歳の差は10歳だし。いいじゃないか、別に。

何が悪い?

いいか、一つ屋根の下で

健康な若い男女が暮らしていて

憎からず思っていれば、

そういうことになるのが普通だろ?

ましてや、、、。


まあ、ほんとのところ、

おれたちは血がつながってないし。


あのさ、おれは父さんの息子。

本当のお母さんはおれが小さいときに天国に行った。

父さんはひどく泣いたけれど、

そっからは、いわゆる、父子家庭のワンオペみたいな?


で、いもうとは母さんの娘。

おれんちとは逆パターンってやつで、

いもうとの本当のお父さんもいもうとが小さいときに天国に引っ越した。

で、母子家庭の忙しさでわたわたしていたわけだ。


父さんと母さん(義母ね)は遠縁にあたるらしい。

おじさんのいとこのうんちゃらかんちゃらっつーのは、

覚えきれねーからわからん。


まあ、ともかく、親せきが大勢集まる機会があって、

そこに?いわゆる?おせっかいばばぁみたいな?おばさんがいてさ、

まあ、二人の苦労を聞いて、なら、一緒にしてしまえってことで、

まぁ、見合いみたいなことがあったらしくて

(おれは行ってないから知らない)

そいで、何度か会ってるうちに、

まあ、「しょう」があうっていうことが分かって、

(あの「ソッチ」の「しょう」ね)

まあ、なし崩しで、まあ、そんなことになって、

一緒に住むことになって。

ま、よくある話だよな、ま、ねぇ。

そんで、

父さんと母さんといもうとおれとが、家族になった。

最初は戸惑ったし、困ることもあったということは否定はしない。

けど、正直うれしかったさ。


だから、まあ、

おれといもうとは、たしかに、きょうだいであにいもうとなんだけど、

まあ、問題ないってぇやつだ。心配ない、うん。


これ、まっとうな真実を正直に書いているんであって、

決して、言い訳してるんじゃない、絶対に。

悪いことはしてないだろ。

健康な男女だったら、

フツーにキモチイイことをしてるだけ。


(良くないだろって、突っ込むやつ、いる?)


父さんと母さんには内緒だけど。

でも、悪いことはしてないって、絶対に。

恥ずかしーことなんてやってないから、うん。

人に見られてもっつぅことでは、、、

ないけれど。

そりゃマズイ。イカンだろ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る