雑記9:作者に必要なもの
ただいま最終章の執筆中。
で、まぁ、最終章というのもあって登場人物の精神ダメージへの負荷が高い状態になっています。
そのキャラの心情に立って執筆するものだから、私の精神も同じようにごりごりと削られていく。
ほいであまりに執筆で感情が荒れてしまうので、気になってググってみたんです。
「泣きすぎ 執筆が進まない」って。笑
で、同じような事を質問されている方がおられました。
その方の回答に「創作者はどこかしら感情を殺して作品を作るものです」というのがありました。
で、私はその回答に、「あぁ、そうか。そういう面も必要だよなぁ」と深く感銘を受けました。
ここ数日執筆を進めていて、筆は進むんですよ。でも文字数が少ない。
それがなんでなのかな~?と不思議に思ってたんですよね。
情緒を出す為にゆっくりとした語りにしたり、心情を表せるような描写を増やしたり。でもどうにも、いつもより文字数が少なくて。
答えは客観性でした。
この回答を読んで、もう一度冷静な頭で冒頭から読み直してみたんです。
そしたらその場面を俯瞰して見た時の描写が圧倒的に足りませんでした。
多分、場面によっては排除した方が良い場合もあるとは思うんですが、それも作者が"狙って"そうしなければ、きっと効果は発揮されないでしょう。
初稿の執筆時、私は結構笑ったり怒ったりと喜怒哀楽たっぷりに楽しく描いてるんですが、改稿時にちょこちょこ描写を追加したり修正したりするんですよね。
再度読み直す時、俯瞰した頭で、どこか冷徹な頭で、この台詞はここが最適か、情報の提供順序が正しいかをチェックしていたりします。
それが今回の最終章ではぽっかりと抜け出ていた部分なのかもしれません。
登場人物の心情を何とか伝えたい!という気持ちに傾倒しすぎて、冷静に物事の良し悪しを判断する認識が抜け落ちていました。
作者に必要なものは「二面性」なのかもしれません。
感情豊かで他者への深い共感を持てる協調性と、利己的で無慈悲で冷徹な側面両方を持っていないと、真に人に伝える物語は書けないのかもしれないなぁと思いました。
つまり、傑作を書き上げるような創作者の人間性は、実はあまり褒められたようなものではないという事なのかもしれません。笑
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