第22話 ほ、ほら!? もう寝る時間だよ!?
「ほ、ほら!? もう寝る時間だよ!?……電気は全部消そうか?」
「真っ暗で寝る派と、電球をつけて寝る派かい?
先程の出来事の余波が収まらないよ!?
た、確かに、自分の落ち度だけどさ!?
落とし物だけに!?
「……とりあえず、オレンジ電球つけとく。……君の行動を監視できるようにね!」
「……おっちょこちょいの
ともかく、
「……でも、妙に懐かしいかも。覚えてる? 高校時代、
「……お互い様だろ? 自分にとって大切な何かを得たら、良い方向に成長する。反対に、大事な何かを失えば、悪い方向へ成長する。そして、いつかは犯罪者になるかもね。そんなもんさ。変わらないと言うならば、プラスマイナスゼロの人生を送って来たって事だね。いわゆる、成長してねー奴って事か」
大切な何かを失い続けた結果が、犯罪者になる?
そうなのかな?
「犯罪の原因になるのは、ストレスからくる感情の暴発。金が無いストレスから、強盗。アイツが憎いから殺人。いささか、
「……寝る前の会話じゃないから。……なるほど、退屈な話しで睡魔を誘うのが狙いなのかな?」
おかげで眠くなってきたよ。
私は、君がいつか犯罪者になる事をだね――心配してるの。
「……寝つきが良くて、羨ましいよ。……今日も巻き込んで、悪かったな、
ぽつりと彼が
声は聞こえないのに。
なぜか私は、
「
「……ふえっ? なんで、みかど君が?
有無を言わせず、
これは、悪夢!? 現実!?
「ぶべえええ!? い、痛いよお!? まだ、何もしてないのにさ!? ふえーん。すんすん」
「……そうだった。
悪い意味で、意識を覚醒させないで!?
心臓に悪いからね!?
「だから、普通に起こそうとしたの! ちっとも、反応しなかったからね! それと、朝から、ごちそう様です。
「……もう一発ぶん殴ろうか! ば、ばか!」
目覚ましをセットするのを忘れてた。
私は、寝起きが良くない。
だからと言って、この仕打ち!?
「今何時!? 仕事に遅刻しちゃうかな!?……午前7時20分か。ふう。これなら、大丈夫だね。ああ、でも、朝食の準備を!?」
食卓専用テーブルには、ご飯と大根の味噌汁。
目玉焼きとウィンナーソーセージ。
サラダ、紅茶等が用意されていた。
「こ、これ!? どうしたの!? 買ってきたの!?」
「おいおい? 全部、君の家の食料品じゃないか? 寝ぼけているのかい?」
そ、そうじゃなくて!?
えっ!? 君、料理出来る人なの!?
「俺だって、一人暮らしだぜ? 簡単な調理ぐらいやるさ」
「てっきり、いつもコンビニのお弁当とか、外食チェーン店を利用してると思ってた」
イメージと違う。ビックリだよ。
ま、まあ、見た目が悪くないだけでしょ?
味覚は音痴だろうね!
「で、では、いただきます!
な、なんだか悔しいよ!?
ひょっとしたら、私よりも料理が上手なの!?
「今日の新聞も読ませてもらったよ。事件の事は、まあ、当たり障りのない情報しか書かれていないけど。ニュースも昨夜と変わらない内容だな」
「……事件の事よりも、体調はどうなの? それから、君の朝食は?」
私の朝食しか用意されていない。
もしかしたら、まだ体調が悪いのかも。
「多少は回復したよ。朝食はお薬を食べたよ? てへっ!」
「薬は食べ物では無いからね!? ちゃんとご飯を食べてよ!?」
予想通り、体調は悪いらしい。
そんな状態で、私の朝食を準備しなくても。
「
「
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