腰痛
カミサンが腰痛になってしまった。
彼女はひょんな事から腰を痛め、時々腰痛を発症する。
今回も、起きて布団を剥いだ瞬間に背中に電気が走り、腰が痛くなってしまったらしい。
私は漁師の仕事や佐川急便の仕事、そして今も運転手の仕事といった、それなりに腰に負担のかかる仕事をしてきたが、今まで彼女のような症状の腰痛になったことはない。
ただ一度だけ、大型車に乗っていて、大型車にお釜を掘られてしまった時は少し痛くなったが、しばらくするとそれも治った。
推測ではあるけれど、私は中学生の頃から身体を自分なりに鍛えていたので、それが良かったのだと思っている。鍛えていると言っても、何の道具も使わないでできる腹筋や背筋、腕立て伏せなどを、毎日毎日これでもかと繰り返していただけだ。
しかしこれは男の何とかをくすぐるのか、しばらくしてから、鉄アレイやら、エキスパンダーやらの道具を、小遣いを貯めて買うようになった。その後は更にエスカレートし、自宅でできるジムと言われた、ソロフレックス(SOLOFLEX)というアメリカのマシンを買い、四畳半の自分の部屋で筋トレをしていた。
何だ、こうやって書くと、私は若い頃にはそれなりの事をしていたようだ。更に今の家にもダンベルがあるが、これは今は荷物を固定する道具となっている。
話がそれてしまったけれど、私はこのような環境で、このような事に取り組みながら育ってきたので、日常生活においては何があっても腰痛を感じることはない。
カミサンはこれを発症すると、腰に市販の湿布を貼り、数日は苦しんでいる。今回はかなりの強度で襲われたようで、おばあちゃんのような歩き方になってしまい、かなり辛そうなのだが、夫である私はこの辛さをわかってあげることができない。
「たぶんだけど、背筋を鍛えればいいかもしれない。骨の周りの筋肉をしっかりときたえてあげると、骨がしっかりとして、ずれることもなくなるんじゃないかな…」
なんて適当なアドバイスをしてみたけれど、甘味の中に入っているシロップ漬けのさくらんぼを意地でも食べないカミサンが背筋をしてトレーニングするとは到底思えない。
しばらくの間は湿布を貼ってあげて、言われた家事を手伝ってあげようと思っている。
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