長期休暇

 間もなくお盆休みに入るが、いつが仕事でいつが休みなんだか、未だにわからない。


 高校を新卒で入った東京トヨタという会社は、私の入社した頃は、お盆やお正月、ゴールデンウィークの休みが一週間位あった。その期間休んでも、月給は普通に支払われていた。世間の何たるか、なんて全くわからなかった私は、これが普通なんだと思っていた。


 しかし今の会社は、いつが休みなんだかもわからず、日給月給の契約なので、仕事が回ってきて働くことができた分しかお金はもらえず、あの頃とは雲泥の差である。


 まあ、自分が望んで退職した訳だし、自分が選んだ人生を好き勝手に歩んでいるので、文句を言いたいとかそういう事ではない。昔はよかったなとつくづく思うのである。


 給料がそれなりにあって、計画できる休みもあるのなら、出かけようという気持ちにもなる。でも、今はこれがなかなかできない。


 私が新卒で就職した頃に比べると、今は時代が変わってしまった。会社に入った頃は、働き続けていれば給料が毎年少しずつ上がって行って、結婚したり、子供を育てたり、無理をすればマイホームを持つことができたりする位の給料がもらえると思っていた。


 この年功序列の制度も、今や一部の大企業とお役所を除いては崩壊してしまった。


 私達の若い頃の日本は景気が良かった。この時期を経験させてもらっているので、今はこんなになってしまっても何とか堪え忍ぶことができているが、今の若い人達は本当にかわいそうだと思う。


 景気が悪くて就職もおぼつかない。入った会社の給料は上がらない。日本全体の景気が悪い。世界経済も不安定。戦争が起こり、災害が毎年当たり前のように発生し、疫病が蔓延し、この先どうなってしまうのか、誰にもわからない。


 自由度が増した、という考え方もあるけれど、それはごくごく一部の限られた人にのみ適用される言葉だと思う。若い人たちの中には、マスクをしながら制限された学生生活を過ごしたのち何とか就職するも、こんなはずじゃなかったと早々に退職し、結局はレベルアップする事はできず、老人のために大多数が使われてしまう保険や年金、容赦なく引き落としされてしまう税金を支払えば、殆ど余裕がないような生活になってしまっているのではないだろうか。


 国が給料を上げるように頼んだところで、対応できるのはごくごく一部の大企業だけであって、そうなれば更に、貧富の差は大きくなっていってしまう。


 それならどうすればいいのかという事になるのかもしれないけれど、それは私にもわからない。


 敢えて言うなら、今はとある人たちの間で長い間予言がなされていた人類の終わりの日であり、この先はもう、どうにもならないのではないかという、悲しい予言が成就しつつあるのではないかという憶測である。


 その予言によれば、世界は終わってしまう。


 何だかオカルトじみた話になってしまったが、今現在の世界情勢を見ると、まさしくこれが今なんじゃないかなという思いに駆られてしまうのである。


 変異を限りなく続けるウィルスを思うと、なおさらそう思ってしまう。


 ウィルスに打ち勝ち、景気も回復し、世界も平和になり、世界中のみんなが楽しく平和に暮らすことのできる日々がやってくることを願ってやまないのである、と結びたいのはやまやまなのだけれど、根本的な何かが変わらなければ、もっともっと地球をいたわることをしなければ、この願いは叶わないような気がしている。



 

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