パン作り
日曜日から、パン作りをはじめた。
週末に生地を作り、一週間かけて毎日新しい焼きたてのパンを食べましょう、というコンセプトの本を買い、その通りに作ってみた。
粉や膨らし粉などは少し前に買ったものが家にあったのでこれを使い、中に入れるベーコン、チーズ、ちくわなどを買ってきた。
作ってみてわかったことは、このパンはそれ程やわらかいものではないということだった。カミサンはやわらかいパンが好きなので、生地自体は美味しいと言ってくれたが、パンのかたさに今ひとつの反応だった。
今はネット上にパンのレシピなどが沢山ある。
パン ふわふわ レシピ などと検索すると、すぐに作り方が出てきた。
やはりパンは発酵が大事で、私が行っている「一週間、焼きたてのパンを食べましょう」の方法は、繊細な発酵の行程を犠牲にして、作りたて、焼きたて、すぐそばにいつもパンがある生活を送ってみませんか?ということをコンセプトにしているものだった。
毎朝すぐに作ることができる、ということは、裏を返せば発酵の時間を犠牲にしているということなので、超ふわふわのパンではありませんけれど、焼きたては美味しいですよ、ということなのだ。
パンをふわふわにするには、やはり正確な時間と繊細な手間をかけた発酵の作業が必須であることがわかった。一度、その通りにやってみたのだが、日曜日の大事な夜の時間を全てパン作りに費やすような形になってしまい、これも何だかなという感じなのである。
そして最期になってわかったことがある。
私達夫婦は、妻が大病をしたことで、かなり健康に気を遣うようになった。
その最たる物の一つが食べ物で、野菜中心で薄味の料理を食べ、間食はしないように、ということを実践し、今もそれが続いている。
この状態に、いくら手作りで焼きたてだとはいえ、私の作ったパンが入る余地がないのである。
日曜日の夜に三つ焼いた小さめのパンが、今でも一つ残っている。小さいのでおやつがわりに仕事に持って行こうとも思ったが、今まで数十年、運転の仕事ではおやつなどなしでやってきたし、万が一お腹を壊してしまったら大変だし、カロリーも小麦粉45グラムとチーズとちくわで 250kcal 位はあると思われるし、せっかく作ったとしても、生活の中に入る余地がないのだ。
カミサンの性格からも、今、朝食に食べている超芳醇の四枚切りの食パンを、質の安定しない私の硬めやきたてパンに換えるということはありえない。
パン作りのコツや、パンはどうすればどうなるなどの基本的な事柄は何となくわかって面白いと思ったのだが、食べてくれる人がいなくてかつ、自分でさえもカロリーが気になって食べる気がしないのであれば、作る理由がないのである。
そういえば、すぐに使わなくなる家電のランキングで、ホームべーカリーが常に上位にランキングしている、などと何かで聞いたことがある。
妙に納得、というところだろうか。
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