開業届
東日本大震災前の夏、2010年の夏に、私は9年勤めた運送会社を退職し、個人事業主として独立した。
その際、屋号を決め、税務署に開業届なるものを提出した。
まだまだ税金を納めることが出来るほどの規模ではなかったものの、個人事業をしますよ、という、一区切りのつもりで記入した。税務署に持って行くと、はいはいと係の方が受理してくれ、控えももらわずに帰ってきたのを覚えている。
個人事業主をしていますよ、という証明が必要な場合に、この開業届の控えを提出して下さい、と言われる事が時々ある。私は毎年青色の確定申告をしているので、大抵の場合はこの確定申告の書類一式が開業届の写しと同じ役割を果たし、これで何とか今までやって来た。
今回、UPSというアメリカの運送会社を使うのに、アカウント開設が必要となったのだが、これは個人事業主でなければダメだとのことで、必要書類として、確定申告の書類と開業届の写しの提出を求められた。アカウントの開設にあたっては、かなり審査が厳しくなっていると、メールに記載があった。
開業届の控えは、提出時の税務署ではもらうことなく帰ってきてしまったので、手元にはない。必要なら税務署に行って手続きをするか、郵送で頼むかして、手に入れる必要がある。
平日はバイトがあるので役所には行けない。この機会に郵送で頼もうと言うことになり、手続きをすることにした。
申請書をダウンロードして記入し、手数料として300円の収入印紙を貼り、マイナンバーカードのコピーを取り、住民票の写しを取り、それらを封筒に入れて郵送して申請する。
自動車を販売する仕事をしていた際には、よく200円の収入印紙を使ったものだが、300円のものは殆ど見たことがない。ネットで調べると、コンビニには200円の収入印紙しかなく、それ以外は郵便局などで買い求めなければならないらしい。
ということで、昨日カミサンに頼んで、郵便局で300円の収入印紙を買ってきてもらった。
何だかんだと巷では評判のあまり良くないマイナンバーカードだが、毎年e-Taxで確定申告をしている私は、かなり活用している方だと思う。今回もコンビニで、住民票を簡単に取得することができ、その恩恵を受けた。コンビニの機械で印刷された住民票を改めて見てみると、鹿児島県熊毛郡屋久町麦生から転入、という記載があり、感慨深くなった。
コンビニの窓口で84円の切手を二枚買い、返信用封筒と税務署向けの封筒に貼り付け、郵便局のポストから投函した。
幸いにもコンビニも郵便局もすぐそこにある。近所を車でぐるぐると走り回り、20分もすると全ての手続きを終えることができた。夜も9時を過ぎていたが、便利になったものだ。これが屋久島だったら大変だっただろう。
ちょっと面倒だったけれど、これでしばらく待っていれば、郵送で開業届の控えが届く。
独立した当時を思い出した。
これからも頑張らねばと、思いを新たにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます