YouTube広告の顛末
11月はじめ位だろうか。
YouTubeに突然現れた広告をついつい見入ってしまい、スマホの望遠レンズなるものを買ってしまった。
カメラはよく解らないが、遠くを見ることができる、アメリカ海軍の技術が解禁、などの言葉に意識が洗脳されてしまったようだ。
この手の広告によくありがちな、「一度限りのオファー」が次々と出てきて、二つ買えば安いですよ、三つ買うともっともっと安いですよ、などと言ってきたが、さすがに同じ望遠レンズはカミサンも使わないし何個も必要ないのでそこは引っかからずに、だけど、その後の「便利なスタンド」なるものにはやっぱり引っかかり注文をしてしまった。全部で6000円と少しだったと思う。
覚悟はしていたが到着から一ヶ月経過しても商品は到着せず、もうちょっと待ってみても到着しないので、痺れをきらしてサポートにメールすると、その会社はオランダかどこかの親日国にあるようで、とても丁寧に対応してくれた。
注文から約二か月、商品がようやく到着したが、それはいつも私が愛用している中国通販から物が送られてくる時の荷姿と同じだった。しかし本体は来たものの、オプションで買ったスタンドはついていない。
先日、おそらくあるだろうなと、中国通販のサイトの中にこの商品があるかどうかを調べてみた。こんなことしなくてもいいのはわかってはいるのだけど、到着した商品の梱包が見るからに中国製品で中国の工場から来ましたよ、と私に話しかけてきたので、本当ならいくらで買うことができるのかを確認したくなってしまった。
想像通り、中国ダイレクト通販サイトに、同じ商品はあった。
価格は、スタンドまで一式でついていて、送料込み15ドル。
差額はおそらくYouTubeの広告料に回っているのだと思えば仕方なかった。
何も買う気のない私をその気にさせ、クレジットカードを切って商品を購入させるインターネットのビデオ広告と、それを配信して多大な利益を上げているYouTubeは、やはり今の時代のメディアなのだなということを思い知らされた。
ちなみに届いたレンズはスマホに装着するでもなく、一度封を切って中身を確認しただけで、そのままになっている。
よろよろにくたびれた、Made in China と書かれたケーキを入れる箱位の強度しかない白い厚紙の箱の中で、いつ訪れるのかもわからない出番を待っている。
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