フランスからの問い合わせ

 海外のとあるプラットフォームで日本の商品を販売している。


 しかし、コロナ禍で海外への荷物の発送ができなくなってしまったので、現在は「発送できないので、開店休業ですよ」との看板を掲げている。


 「フランスのパリには送ってもらえるかしら?」


 ここ数ヶ月は全く音沙汰がなかったのだが、昨日フランスから問い合わせがあった。



 現在は国ごとに状況が違い、私が発送で使っている日本郵便のシステムは混乱をきたしている。特に荷物の多いアメリカは未だに深刻で、船便以外は送る手段がない状況だ。


 しかし、フランスはわからなかったので、サポートに電話して聞いてみたところ、SAL便というエコノミーな航空便を除けば、通常通り発送ができるという。


 でも、日本国内の状況が深刻で、発送便があまりないので荷物が停滞してしまい、発送までに一ヶ月かそれ以上かかっている状況なのだという。


 「送ることはできますが、一ヶ月か、それ以上かかってしまいます」

 「わかったわ。今回は購入を見送ります。ありがとう」


 売れれば一万円程度の商品だったが、販売には至らなかった。


 海外へ荷物を送るにはいろいろな会社があるのだけれど、日本郵便が提供しているサービスが一番手頃で、利用者も多い。しかし今回、こちらの状況があまりよろしくない。


 海外販売のプラットフォームの日本サポートもさすがに手を焼いているようで、先日はフェデックスという会社と提携した新しいサービスの案内があったばかりだった。


 見てみるとわかるのだが、フェデックスやクロネコヤマトが提供しているサービスなど、個人間で海外へ荷物を発送する料金は、べらぼうに高い。ティッシュの箱位の重さ一キロの箱でも五千円以上するなんてのがざらだ。


 しかし最近わかったのだけれど、これは定価であって、様々な仕組みを利用することによって、割引が受けられるらしい。


 先日案内があったサービスに、私も申し込みはしてあったのだが、まだ、私のアカウントではそのサービスを使うことができずにいる。フェデックスは専用の飛行機で輸送するのだろうから、日本郵便のサービスよりは早いとは思うのだが、いかんせん、サービスが開通していないので、割引価格をはじめ、あまり内容がよくわからない。

 

 とにかく、私達レベルの者が海外へ商品を発送する場合、以前は日本郵便のサービス一択だったのだが、このコロナ禍で状況は変わってきているようだ。


 フェデックスなら家まで集荷に来てくれるらしいし、専用の箱も無料で提供してもらえるようなので便利みたいなのだけれど、いかんせん、未だによくわからない。


 問い合わせがあったということは、少しずつでも状況は改善しているという事だろう。平常に戻るまでにはもう少しかかるかもしれないけれど、この仕事は一生をかけて、気長にやって行こうと思っている。

 

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