落とし穴

 最近はモノが必要になると、メルカリで買うことが増えた。


 ヤフオクとは違って送料が無料の場合が多いし、不要品処分の個人売買というコンセプトなので、安いだろうな、という先入観がある。


 今回もまた、楽器の練習に使う譜面台がないかな、と思い、メルカリを見てみた。


 送料込みで販売されているものが殆どなので、さすがに数百円というレベルではなかったものの、一番安い物で990円という出品があったので、目を付けておいた。値下げしました、と書かれていたので、相場はこんなもんだろうな、と思った。

 

 得意の中国通販も見てみたが、これは時間がかかるので今回は辞めた。でも、一応価格を確認すると、送料込みで2,500円と、そこそこの値段がする。結構高い感が否めない。


 地元の人同士の不要品売買コミュニティーで、「ジモティー」というのもあるが、これは掘り出し物が出てくる事もあるけれど、引き取りに行くなど結構面倒臭いので、見ることもしなかった。フリーマーケット然りである。


 楽器店に行けば新品が販売されているのはわかっているのだが、いかんせん、ポチッとすると家まで届いてしまう通販の便利さを知ってしまったので、申し訳ないけれどなかなかお店まで足が向かない。


 忘れていたと、Amazonを見てみると、ビックリ仰天。新品が送料込みの1,180円で販売されている。送料無料はプライム会員だからなのかもしれないけれど、こんな価格で販売されている事にビックリした。


 私も少しだけAmazonに商品を預けているので事情がわかるのだけれど、これじゃ、手数料ばかりがかかってしまい、儲けなど殆ど出ないはずだ。おそらく始めに見た中国製品は、小売りを見越してかなり価格を突っ張っているのだろう。ロットで仕入れれば、とんでもなく安いはずなのだ。


 おそらくこれを注文する事になると思うのだが、やはり今の時代、世界のどこの国においても、製品の製造販売に関しては、中国にかなう国はない事を再認識させられた。恐るべし中国である。


 今はコロナの影響で船便に影響が出てしまい、流通に支障をきたしてしまっている商品もあると聞く。例えばクリスマス商品のような、季節限定の商品なら影響が大きいだろうけれど、今回の譜面台なんかは関係ないだろう。


 私の、メルカリが安いだろうという先入観は間違えていた。中国製品は世界市場を圧巻し、安い品物が日本や世界各地のあらゆるマーケットで販売されている。


 恐るべし中国の力を、今回もまた、再度確認させられたのであった。


 がんばれニッポン! と言いたい所だが、悲しいかな、到底敵わない。



 

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