頭に入らないもの

 人それぞれ、得意な分野と不得意な分野があると思う。


 先日、儲かるための文章を勉強するべく、とある所に問い合わせをしたところ、遠回しに「あなたはこの講座を勉強するレベルではありませんので、弊社のこの本でも読んで、まずは勉強して下さい」と言われ、とある本を紹介された。


 その本は、内容は素晴らしいのだとは思うけれど、漫画仕立てになっている。カタカナの登場人物がいろいろといて、パワーが何とか言っていて、攻め立てるだの、攻略するだの、様々なキャラクターが動いてストーリーが展開されている。


 私は検索エンジンと読者に優しい文章の書き方を勉強したいのだが、こうのようになると頭に入ってこないというレベルではなく、身体が拒絶反応を起こして、手に取るのも憚られ、当然読む気にはなれない。私にとってはお金を払う価値がないものなのだ。


 もちろん小さい頃にはドラえもんやオバケのQ太郎などの単行本を読んだりもしていたが、名前が小難しいカタカナだったり、攻めたり戦ったりパワーを蓄積したりするという、漫画にありがちな事自体を、私は理解できないし、受け入れることができない。


 当然ゲームもしないし、与えられてもできない。課金をいうシステムがあって、高いお金をカードで決済している人がいることは、アフィリエイトのプログラムを通して知った。ポケモンのピカチュウは大好きなのだが、ピカチュウが何をしているのか、どの位のパワーを持っていて、何に強くて、どのような活躍をしているのかは、全くわからない。ただ、黄色くて、CGではなくて、少し前の太っているピカチュウが好きというだけだ。


 ということで、こちらの方にご案内いただいた漫画本は、未だに購入には至っていない。


 対して、車の修理や、最近では突然欲しくなってしまったトランペットなどはどうだろう。先日のトランペットなどは、楽器、付属品、教則本などを揃えるのに、ほんの数ぽち、数十分で決済完了だ。車の塗料なんかもそうだ。思い立って欲しくなってしまうと、無理をしてでも買わずにはいられなくなってしまうのだけれど、この漫画本には私を惹き付ける魅力がなかった。というか、私の頭の中で、買っても読みたくない、無理して読んでも頭に入らないだろう、という感覚があった。


 私ももう先が短いので、好きなことを、好きな方法でやって行こうと思っている。この本は残念ながら見送りである。



 

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