アウトドア
アウトドアが流行っている。
YouTubeでは、ソロキャンプの動画が人気だ。
しかし、今のアウトドアとやらは、ちょっと様子が違う。
何も持って行かなくていい、キレイなコテージで、炊飯器付き、冷蔵庫付き、電源付き、上下水道完備、風呂あり、などなどの言葉が並んでいる。
こうなってしまうとキャンプではなく、ホテルである。
私は火をおこし、虫に刺されながら飯盒でご飯を炊いて、カレーライスをよく作った。
その辺の川で上手く魚が釣れたときには嬉しくて、焼いて食べてみようと串に刺したりしたけれど、あまり上手には焼けなかった。
水は専用の容器に入れて、車に積んでいた。スコップと紙も持ち歩いて、いざというときにはそれらを駆使して用を足した。
私のキャンプは、基本的にはサバイバルの延長であった。
今のキャンプは、ホテル暮らしの便利さの延長のようだ。
どっちがいいのかは価値観や考え方によるだろうから、主張することもしないけれど、わざわざキャンプをしに行っているのだから、スマホは要らないのでは、と思う。
はじめて屋久島に行ったとき、公衆電話から友人に電話をかけ、「今、屋久島に来ているんだ」と電話をした。テレホンカードの残高がみるみる無くなって行き、ゼロになってしまったので、手持ちの10円玉を入れたけれど間に合わず、ついに100円を投入したのだけど、もちろんおつりが出てくる事は無く、ちょっと後悔した、なんて話も過去の遺物になってしまった。
キャンプの形態しかり、公衆電話しかり、進化するのはいいけれど、昔と今を比べてみるとちょっと寂しく、悲しくなってしまうのであった。
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