次は陶芸家

 先週の金曜日から昨日まで、仕事がなく休みだった。


 屋久島のとびうお漁師時代同様、今の仕事も、仕事がなければ休みになり、お金はもらえない。


 コロナ禍で全く仕事がないのに会社が従業員に対して給料を払っているバス会社がテレビで放映されていたが、雇用形態にもいろいろあるものだなと思った。私だったら、会社に申し訳なくて、給料など貰うことができないだろう。


 音楽をやってみようとか、お金になる文章を書こうとか、いろいろな野望はあるものの、どれも今ひとつ成果に繋がっていない。


 ということで今回も考える時間があった訳だけれど、一つ面白そうなものがあったので、この休みを使って道具を揃え、挑戦してみた。


 屋久島にいた頃、工房フラワーズと言って、屋久島にある自然の素材を使って、小さな雑貨を作っている夫婦と友達になった。


 その頃は物づくりになんて興味もなかったが、今回思いついたのは焼き物、陶芸だ。


 そもそもの始まりは、コーヒーを飲むのに気に入ったカップがなく、かといって市販されている気に入ったカップはそれなりの価格がするので、自分で作れないかと思ったことだった。


 何を隠そう、小学校五年生の時に焼き物クラブに所属していたので、潜在意識のどこかに、陶芸に対する思いはあるのだと思う。


 調べてみると、今は自宅のオーブンで焼ける、特別仕様の粘土が販売されており、これを使えば、自宅で焼き物ができるとの事だった。


 早速Amazonで買い、昨日届いたのだが、見るとカップを作るには何だか勿体ない気がしてきて、小さなアクセサリーやバッジ、人形やペーパーウェイトなどを作って販売するのはどうだろう、と、思うようになったのである。


 早速某販売サイトにアカウントを作ったところ、開業届を出している個人事業主は審査があるとのことで、個人事業主端くれの私は審査中となった。


 商品は、カミサンが白くて丸い物がかわいいといつも言っているので、適当に粘土をこねて丸い物を作り、これを焼いて白く色を塗って、何か出来ないかなと思っている。猫の形をしたものを作ったが、まあ、そんなに甘いものじゃないだろうとは思っている。


 一方で、素材の風味を生かしたブローチなどもできないかと考えているが、出来はしても、売れるかどうかは全くわからない。


 しかしいつも思うのは、自分で作った作品や商品を販売するのに、今の時代はとても良くなったな、進化を遂げたな、という事である。


 毎度毎度恩着せがましいかもしれないが、私がとびうおを販売していた時代は、サーバーを借りて、パソコンを買い、ソフトを買い、自分でホームページを作るところから始めなければならなかった。カード決済など、夢のまた夢であった。


 それが今では、個人事業主でなければ、アカウント作成後、すぐに販売を開始することができるプラットフォームが整っているし、各種SNSと連携すれば、集客もそれなりにできる。


 この三日間の休みの稼ぎを補填するなんて事はできないけれど、ぼーっとしているよりも、こうやって何か出来ないかを考えて、新しいことにチャレンジしようとする姿勢が一応あるだけ良かったのかも知れない。


 ちなみに音楽は、夜は疲れてしまって出来ず、休日は車の整備や庭の手入れが優先されてしまい出来ずである。稼ぐ文章に関しても同様だ。


 今、トラックでいつも使うメモ用紙を使って、猫の表情を研究している。ちょっとは違うだろうか、それともはじめだけだろうか。


 

 果たして陶芸の運命やいかに。


 随時ご報告いたしますので、お楽しみに。


 


 

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