　エアコンを買った。

　こちら東北地方は、少し前までエアコンがなくても過ごすことができた。

　しかし、地球温暖化もあり、ここ数年はエアコンなしで過ごすのが厳しい状況になってきた。

　昨年夏、カミサンが病に倒れ、これはもうエアコンを買わなければダメだということで、冬が終わったら買いましょう、ということになっていた。

　とりあえず、駅東口にある、「まあるい緑の山手線、真ん中通るは中央線」と東京ローカルで唄われていた大型家電販売店に行ったのだが、行ってみてビックリ、店員さんはあっちの会社こっちの会社とぞろぞろいらっしゃるのだが、価格が高い。

　予算の2倍も3倍もするエアコンを中心に展示されており、私達がお膝元ということで密かに狙っていたアイリスオーヤマの製品など、一番下に展示してあって、なおかつ値段も貼られていなかった。

「なめてんなぁ～」

「他に行こう」

　ということで、アイリスオーヤマの製品を扱っている、こちら地元のホームセンターに行くと、そこには予算内で買えそうなエアコンが展示されており、早く欲しいので、見積もりをお願いして帰ってきた。

　購入し、取り付けの段取りまでできるのかと思いきや、まずはお見積もりだそうで、お店ではここまでしかできなかった。

　2日後にお店の人と工事担当の方がみえ、取り付け場所を確認して行った。古い一軒家なので、取り付け自体もそこそこ面倒らしく、その上コンセントを移設か増設する工事もしなければならないようで、見積もりは出ずにお持ち帰りとなった。契約している現場の職人数名との段取りがあるようだった。

　その2日後に見積もりを持って再びいらっしゃり、予算はオーバーしたものの、これは仕方ないですよね、ということで合意した。

　今は工事日の連絡待ちである。

　今回はそこそこ大がかりな工事になるらしく、我が家は義父のエゴで何ともな50Aの配電盤から新しく専用のコンセントを引く工事の費用がかなり高かった。取り付け工事費用とコンセント増設の費用で約6万円である。

　本体だけなら5万円程度なのに、かなり工事費用がかさんでしまう。私は持ち前のケチ癖で、車の車検や修理や板金塗装のようにDIYできないものかと一瞬考えた。真空引きなんか、道具のレンタルもあるようだし、そんなには難しくないだろう。ただ、コンセント増設の電気工事だけは、資格がなければできませんよ、と、法律で決まっているようなので、仮に出来たとしても法律違反になってしまう。自動車のブレーキの分解なんかでも同じような気がするのだけど、電気は間違えると火が出て家が無くなってしまうので、さすがの私もちょいビビとなった。

　今回は、カミサンが大病をした時に実家の両親がくれたお見舞いのお金の一部で買うことにしていたので、いつものようにケチるのはやめて、全てをお任せすることにした。

　ホームセンターの方達はとても感じが良く、安心して任せることができそうだな、と思えたということも理由の一つにあった。やっぱり接客は大切だ。

　コロナで仕事の休みがわからないので、工事日は確実に休みである日曜日にお願いした。シーズンインして、いよいよ混み始めたようだが、私達は1日にお店に行っているので、何とか予定を取ってくれるとの事だった。

　今年の夏は快適に過ごすことができそうだ。

　これを書いた後、エアコンの真空引きの道具を買ってしまおうか考えたり、電気工事の資格をこの年になって取ろうかなどと一瞬考えたりしている。約3時間で6万円、工事代を売り上げられてしまうのが何事にも替え難く悔しいのだった。