作家になりたいの?

 昔から小説家に憧れていた。


 物語を読むのはそれ程好きではないのに、何故か書く事は好きだ。


 中学生の時に書かされていた班日記、バイト先のデニーズの休憩場所にあったエンプロイ帳、これらに本能から出た文章を連ねると、周囲からいろいろな反応があり、面白かった。


 しかし、これらはあくまでも、よく言えばエッセイ、普通の人が見るならどうしようもない雑文だ。一時期小説家を志した事もあったが、登場人物を設定すると、自らそれを忘れてしまうなどどうしようもない面があり、小説は無理だと自覚した。何回か賞にも応募したが、審査員の方々に大変申し訳ない事をしたと反省している。



 屋久島に行って「屋久島のとびうお漁師はトレーラー暮らし」のHPを立ち上げ、その中で毎日の事柄をいろいろと発信していたら、これが気持ちよかった。他の人が頭の中ではやりたいと思っていても、実際にはいろいろなしがらみから、なかなか実行には移せないとんでもない事を、変わり者の私が、皆様を代表して行い、ストレス社会で頑張っている人たちを勇気づけようじゃないか、なんていう、一応自分なりのメッセージを込めて、毎日書いていた。


 島を離れてから20年以上が経過しているが、このメッセージには結構強力な力があったと、今さらながらに思っている。



 あの人どうしているだろうか?と、検索してくれる人が未だにいる。

 Instagramで繋がっている人もいる。


 

 こちらへ来てからは、もう、屋久島にはいないし、漁師でもないし、トレーラーにも住んでいないので、私からは素性を隠している。今、繋がることが出来ている方々は、先方様からのアクションによるものなのだ。



 巡り巡った新コロの影響で、安定していると言われていた運転の仕事が、時間差で不安定になってきた。平日は安定稼働、土日休みが常だったが、平日の休みが多くなってしまった。実は、今日も火曜日なのに仕事がない。


 輸出の仕事もダメだし、アフィリエイトも素人の作るサイトは、いくらがんばってもグーグル神が評価してくれない暗黒の時代に突入し、多くのメンターが撤退する事態となっている。


 

 今日の休みは正直かなりきつく、実は「書く事」で、いくらかでも生活の糧が得られないものかと、朝から机上のコンピューターに向かい、漠然と考えていた。でも、ストーリーが存在しない、こんな奴の雑文など、ましてや、既に屋久島からも撤退し、トレーラー暮らしも辞めてしまった私の身の上話など、どれほどの価値があるものなのかわからない。


 ランキングやお気に入りなどの仕組みの攻略を考えてみようと調べてみたけれど、結局は、読者の心を動かす文章を書き続ける事が一番大事なのではないか、というのが、私なりの結論である。


 結果を急ぎたい気持ちは抑えて、細々と無理せずに続けて行こうと思う。




 





 

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