エアコン温度
普通、エアコンの温度に関しては、夫が冷やしすぎで、妻から文句を言われる場合が殆どだと思うが、我が家の場合は逆だ。
私はエアコンの寒いのが苦手である。
冷えすぎた建物の中にいると、すぐに腹が痛くなり、トイレに行きたくなってしまう。
私が来た20年位前まで、こちら東北地方の夏は、エアコンが無くても何とか過ごすことができた。せいぜい気温が上がっても30度とちょっと位で、我慢すれば扇風機で過ごすことができた。東京の朝晩のように蒸し暑い事も無く、来た当初は快適だと思ったものだ。
ところがどうだろう。
ほんの20年足らずで、状況が変わってしまった。地球温暖化が進み、各家のみならず各学校の各クラスにまでエアコンを設置しなければならない程、気温が上昇するようになってしまった。
カミサンの部屋と私の一応の仕事部屋にはエアコンがあるが、いつも食事をしたりするリビングには、未だにエアコンがない。扇風機で過ごしている。
この扇風機もくせ者である。カミサンは一人っ子なので、私が来るまで首を回した事がなかったらしい。私が隣にいても、かなり強い風量で首を回さず、一人で風にあたっている。
私もまた難しく、この、首の回っていない扇風機の風が苦手だ。扇風機は必ず首が回っているものであり、家族皆であたるものだと小さい頃から思っていたので、首を回さないカミサンの態度が、結婚当初は理解できなかった。慣れたのか、言っても仕方ないと諦めたのか自分でもわからないが、今だって、何だか変だ。
カミサンはこの時期、私の姿を見ると首を回すようになったが、回ればいいと思っているだけで、どこに風が行くかまでは気にとめてはくれない。最終的には私が本体を左右に調整して、いい所に落ち着かせる。
「今年こそはエアコン買おうね」
ここ数年、そう言われている。せっかく借金が減ってきた所なのに、これ以上のローンは正直嫌だ。さらに私は、今の状況でも何とか過ごすことができることもあり、エアコン導入には乗り気ではないのだが、やはり35度とかになってしまうと、かなり大変だ。
命より大事なものはない、か…。
書いているだけで脂汗が出てきて、腹が痛くなってしまった。
エアコンは嫌いだ。
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