第5話

学校側は事故の対応に追われたようです。


幸いにも死者は出なかったのですが、多くの怪我人を出し、私の高校の生徒も何人かが病院に運ばれました。


その中には私のクラスメイトもいました。


その後の授業はいつも通りに行なわれましたが、私は授業内容が全く頭に入りませんでした。


やはり信じてもらえなくても「いつもの電車に乗るな」と言えばよかった。


怪我をした人は大丈夫だろうか。


私は乗らなくてよかった。


これもあの手紙のおかげだ。


と、さまざまな想いが頭の中をぐるぐると回っていたのです。



その後、しばらく手紙は現れませんでした。


普通に生活をしていて、危ない目にあうなんてことはそうそうないでしょうから、当然と言えば当然なのですが。


その間も私は考え続けていました。


あれは予言の手紙であり警告の手紙である。


それは間違いのないことでしょう。


すると一体誰が、どんな人があの手紙を私の下駄箱に入れているのでしょうか。


帰宅時にないことから、私が帰ってから朝までの間に入れているとしか考えられません。

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