第286話 龍の強さ

「あの、この人達はどのような方なのでしょうか?。」


状況を掴めていない地母子龍(ちぼしりゅう)の琴さんは俺に問いかける。


ギャアラギャアガアギャアラギャアギャアギラギャアギャアガアギャアラギャアギャアガアギャアガアギャアラギャアガアギャアラギャアギャアガアギャアラギャアガアギャアギャアギャアラギャアギャアガアギャアャアガアギャアラギャアギャア

(すみません。巻き込んでしまって。コイツら人攫いなんです。何でもマリス王女様を誘拐してバザルニス帝国に売り捌こうとしているようで。今さっきそいつらから逃げてきたんですけど。まさかここまで追ってくるとは思わなかったんです。)


マリス王女は怯えて俺の脚の後ろに隠れている。

本来なら自分達の思惑や魂胆をベラベラしゃべったりしないが。この人攫い三人組は普通に自分達の企みを自白していた。


「そうですか······。つまり、悪人ということなのですね······。」

ギャラギャアガアギャアラギャギャ·······

(ええ、まあ平たく言えばそうですけど·····。) 


ゾクッ

何だ?何か一瞬空気が冷たくなった。


地母子龍の琴さん外見上怒っているような素振りを見せていないが。しかしとてつもない冷たい威圧感が彼女から伝わってくる。

俺の生存本能が告げている。

この人は絶対怒らせてはいけないタイプだと。


「おお!その角!その身なり!。まさか西方大陸の龍族じゃねえのか!?。こりゃあいいや!龍族なら西方大陸では高く売り付けることが出来る!。こりゃあ王女だけでなく龍も手に入るなんて。今日はついてるなあ~。」


人攫いの1人は天女姿の琴さんを見て歓喜する。


「おい!止めておけ!。龍族に手を出すなんざ命が幾らあっても足りねえぞ!。おめえは知らねえかもしれないが人間の中に龍族を騎竜にしようとする貴族の輩がいたんだが。そいつは交渉もせず無理矢理、龍を騎竜にしようとしたんだ。そしたらソイツの穴という穴から水を吹き出したり。病やら破産やら自然災害やらに遭遇してソイツの家は完全に潰れんだぜ。西方大陸の方ではこれは龍族の呪いか祟りと言われてるんだ。」


何ソレ本当に怖い!。本当に龍族って怒らせちゃいけないタイプじゃねえか!。

琴さんはどうみても穏和で優しいイメージがあるんだが。あの一瞬見せた冷たい圧はシャルローゼ王女様の笑顔の怒りに勝るものがある。


「何言ってるんだ?。そんなんじゃ人攫いという稼業はつとまらんだろ。まあ、俺に任せとけ!。丁度竜(ドラゴン)の能力を封印する首輪を所持してるんだ。竜専用だが、まあ龍族にも効くだろ。」

「ちょ、本当に止めろ!。本当に危ねえから!。」

「アブノーマル!アブノーマル!。」


静止も聞かず1人の人攫いが前に出て。竜の能力を封印する首輪を持って俺達にじり寄ってくる。

このまま放っておくにはいかないな。人攫いも俺がノーマル種だから完全に舐めてかかっている。ここはガツンと一発強いものをお見舞いしたほうがいいな。

俺は気を練り込み臨戦態勢をとる。

人間に危害を加えることを覚悟する。


「大丈夫です。私におかませ下さいませ。」

ギャ?

(え?)


「業喰(かるまぐ)らい!。」


ぶわわわわわーーーーーーーーーー

突然地母子龍琴さんの身体から三匹龍の形をした幻影が現れる。幻影というべきか実体はないが俺はそれが気で構成されているのだと竜の鱗肌で感じ取れた。


「ひゃああああー!何じゃこりゃあ!?。」

「ほら、だから言わんこっちゃねえ!。」

「あぶあぶあぶあぶ、アブノーマル‼。」


三人の人攫いは地母子龍琴さんから浮かびあがった三匹の龍の幻影に怖じ気づく。

透き通る三匹の龍の幻影は三人の視線が合うとそのまま大口を開き。三人の人攫いに襲いかかる。


ぐワアああああああーーーー  がぶッ

ギャああああああああああああーーーー!


三匹の龍の幻影に呑み込まれたかのように見えたが無傷であり。三匹の龍の幻影は噛んだ素振りみせて。三人組の身体をスッと通り抜けてしまう。

しかし人攫いの三人組はどこか生気がぬけたように呆けている。暫く呆けたが直ぐに我に返ると俺の地母子龍の琴さん前に跪く。


「本当に申し訳ありませんでした!。今日から心を入れ換えます!。」

「俺達これから詰所にいって自首します。本当に申し訳ありませんでした‼。」

「アブノーマルではなくノーマルとして生きていきます!。」


人攫いの三人組はまるで毒気が抜けたかのように善人になっている。反省してそのまま謝罪して去っていく。歩む方向が確かに竜騎士の詰所のある方向である。


これは一体········

三人の人攫いの豹変ぶりに俺は困惑する。


「業喰(かるまぐ)らいと言われる龍族に伝わる技です。彼らの内に内包する陰の気を喰らったのです。」

ギャアラギャア?

(陰の気を喰らう?。)

「平たく言えば悪人を善人したということです。」


地母子龍の琴さんは平然と今使用した龍族の技を説明する。


何それ?とんでもねえチートスキルじゃねえか!。悪人を善人に変えるスキルなんて最早チートスキルの枠組みから完全に外れているだろ?。ほぼ神々が関わる因果律の領域である。龍族ってこんな常識外れの技を扱うのかよ。エンペラー種やレア種の常識外れのチートスキルを何度も目の当たりにしているが。龍族の技に関してはチートスキルのベクトルが全く違う。

ほぼ事象、現象の変化である。

俺は龍族の技がここまでの強さを秘めているとは思ってもみなかった。

確かに龍族の技で言葉の力だけで胸を揺らすだけの力は持つ発気を覚えてはいるが。それはあくまで龍族の技は胸を揺らす程度のものと心の隅で考えていた。

だが、しかし地母子龍の琴さんの龍族の技を目の当たりにして相手の善悪の理さえを覆してしまうというなら最早それはチートを通り越して超越である。

もし西方大陸の龍族がこんなんばっかだったら西方大陸のレースは正直悪夢でしかない。


ギャ·······ラギャガアギャアラギャアギャアギャアガアギャアラギャアギャアガアギャ?

(あの······琴さん。もしかして龍族はこんな力を使ってレースに出場したりしませんか?。)


俺は西方大陸出身である地母子龍の琴さんに恐る恐るそんな質問する。


「レースですか?。普段好き勝手に生きている龍族ですが。レースには滅多には出場しませんねえ。確かに毎年レース出場したりする変わりものもいますが。」


ギャアラギャアガアギャアラギャアギャアギャアラギャアガアギャアラギャアギャアギャアギャ?

(ならそのレースに出場する龍族にも琴さんのような能力を持った龍族もいるんですか?。)

「能力?。もしかしてライナさんはレースに龍が龍族の技を使われることを心配していますか?。それならご安心下さい。龍族にも世の理を壊す技に関して制限されています。世界の秩序を壊しかねない世の理を覆しかねない龍族の技はこの世界では使われないようにしているのです。私が使った技もその一つですが。緊急性がなければ使われることはありません。ですから一般的なレースでこういった極端に因果をねじ曲げるような技は使われることはありませんからご安心を。」


ホッ

取りあえずあんな悪人を善人に変えるようなスキルは使われないのね。使われたら即試合終了な気もするけど。

いや、別に俺が悪人と言うわけじゃないぞ。善人かと言えばう~んて感じだ。いや、でも本当に日頃の行いは悪くないと思うのだけどなあ。

俺は内心言い訳紛いの言い訳をする。


ギャラギャアガアギャアラギャアギャ?ギャアラギャアガアギャアラギャアギャアガアギャアラギャアギャ?

(あ、でしたら発気はどうなんですか?。発気も龍族の技だと聞きます。発気はレースで使われるんですか?。)


発気も風車杯では西方大陸出身の武羅鬼竜、我怒羅が普通に使っていた。レースで使うことには問題ないだろう。


「発気ですか?。とんでもない!。あれは言霊を使い相手の理、行動さえも阻害する技です!。最も悪質と言えます!。言葉だけでは相手を支配するのですから当然です。どっかの龍族がそんな禁忌の技をこの世界の竜(ドラゴン)に昔教えたと聞きました。教えた龍族はかなり重い罰則にあったと聞いております。本当に龍族としてもう少し考えて欲しいですよ。」


地母子龍琴さんはプンプンと頬を膨らませ怒っている。相当のお冠である。


ギャラギャギャ····

(そ、そうですか····)


すみません······自分、それ使って人間の女性達の胸を揺らしてしまいました。本当に申し訳ございませんでした。

俺は建国記念杯のレースで龍族の技である発気を使ってしまったことを内心深々と謝罪する。


ドシドシドシ

「マリス王女様大丈夫ですか?。」


マリス王女は人攫い三人組に追われてからやけに大人しい。マリス王女は俺の後を静かについてきている。何故だか俺の尻尾を掴んだまま。


「大丈夫。わ、私、大人だもん!。」


マリス王女は何か向きになってそっぽを向く。

しかし掴んでいる尻尾の手は何故だかまだ震えている。


「怖い想いをしたのですねえ。マリス王女様は私の前が空いておりますからどうぞ一緒に乗りませんか?。」

「で、でも······。」


マリス王女は折角自分がした親切を無下にしてしまうと思い躊躇ってしまう。


「大丈夫です。私も1人だけで乗るのは正直寂しいと思っていたのです。ですからマリス王女。私の為を思ってどうか。」


地母子龍琴さんはマリス王女の心境を察して。丁寧に諭すようにお願いする。


「うん、解った····。」


マリス王女は笑顔で承諾する。

俺は竜長首を下に下げ。地母子龍琴さんの前にマリス王女様が座る

地母子龍琴さんはマリス王女を前に乗せる。マリス王女はまだ身体を震えていた。しかし地母子龍の琴さんは怯えるマリス王女優しく宥めるように口を開く。




龍の背に眠れ

霞の風を  身体に帯びて


愛し子よ眠れ

暖かなぬくもりを胸に秘めて


優しきねんねと誘い

清らかな水面の夢をみる


ねんねんころり

おころりよ~

龍の背中でねんねしな



スーースーー

マリス王女は俺の背中で眠ってしまった。

地母子龍琴さんの子守り唄で眠ったのである。


「子供をあやすの上手いですね。琴さんは。」


あんなに怯え震えていたマリス王女をあやして眠らせるなんて。俺には到底無理である。


「地母子龍(ちぼしりゅう)は子供をあやす龍なのですよ。最も子守りに長けた龍とされています。」

ギャ~ラギャアガアギャアラギャアギャアギャアラギャアガアギャアラギャギャ

(へえ~そうなんですか。俺なんか子守りで逆にマリス王女様に振り回されぱなしですよ。全然子守りできていませんし。)

「そうですか?。見たところマリス王女様は貴方に深い信頼得ているようですが。懐いてもいますし。私から見ても充分に好かれてますよ。」

ギャアラギャ

(そうですかね······。)


王都でノーマル種として色々嫌われ続けたから好かれることに鈍感になってる気がする。


王都の中央に到着する。

巨大な尖り屋根が何本も連なるお城が見える。


ギャアラギャアギャアギャアギャアガアギャアラギャアギャアギャアガアギャアラギャアギャアガアギャアギャアラギャアギャアガアギャアギャア

(申し訳ありません。琴さん。一緒にお連れさんを探したかったんですけど。このまま自分はマリス王女をお城に届けたいとおもいます。)


このままマリス王女と一緒に王都観光を続けることはできない。未遂とはいえ人攫いにあってしまったのだ。恐怖で怯えていたマリス王女だが地母子龍の琴さんのお掛けで宥めることは出来たけど。このまま琴さんを連れを探し続けることは俺にはできない。ここは断念するしかない。


「その方がよいですね。ああいう輩が王都にいると解った以上。警護無しで王女様を連れていくのは確かに危ないですから。」

ギャアギャアラギャアガアギャアラギャアギャア·····

(本当に申し訳ありません。一緒に連れを探すと約束したのに····。)


「いえいえ充分ですよ。乗せて貰ったおかけで足の痛みをずいぶんと引きました。ありがとうございます。」


地母子龍の琴さんは俺の約束を守られなかったことを非難するわけでもなく。俺にお礼まで言ってくれた。琴さんは本当に出来たいい人ではなく龍なんだなあと深く関心する。

俺と琴さんはお城の正面入口の吊り橋まで到着する。吊り橋の向こうに二人の衛兵が立っている。


「それでは私はここで降りますね。」


トン

地母子龍琴さんはマリス王女を俺の背中に寝かせたままゆっくりと降りる。

ギャアラギャアガアギャアギャアラギャ

(本当に力になれなくて申し訳ありません。)

「気になさらないで下さい。私はライナさんと王都観光出来てとてもとても楽しかったのですよ。」

ギャアラギャアギャアギャアギャ

(そう言ってくれると助かります。)



ヒョッ! ホッ!ホッ!ホッ!ホッ!ホッ!ホッ!ホッ!


ギャラギャア!?

(な、何だっ!?)

「この声は······。」


突然城の吊り橋に老人の奇声のような笑い声が木霊する。


ホッホッホッホッホッ ホーーーーーーーっ!


ひゅうううううううううううううう ドスッ!


突然老人が空から降ってきてそのまま城の吊り橋に着地する。


ギャラギャアギャア!?ギャアラギャアガアギャ!!

(な、何だこの老人は!?。空から降ってきたぞ!!。)


白い髭を蓄えた和服姿の琴さんと同じ七支刀のような角を生やした小柄の老人は俺と琴さんの真ん前にまるで隕石が落下したかのように空から降ってきた。


「探しましたよ!龍神様!。」


琴さん少し語気を強め。少し怒った風にで空から降ってきた老人を叱る。


「すまんすまん。ついドラキャじゃなくて竜(ドラゴン)の可愛い子ちゃんと沢山おしゃべりしておったのじゃ。それよりも·····。」


じいいいい

龍神と呼ばれる小柄の爺さんは俺の竜姿を見ると全てを見透かすような鋭い眼光を放つ。

な、何だよ?。

俺は龍神という爺さんと気迫という圧に気圧される。


「ふむ、このような面妖な出逢いがおるもんなのじゃな。」


龍神という名の爺さんは長い白い髭をさすり。何かに納得していた。

「気にせんどくれ。単なる老人の戯言じゃよ。それより自己紹介が遅れた。儂は西方大陸で竜族を束ねる長をしておる龍神というものじゃ。」

ギャ?ラギャアギャア?

(龍神?名前なんですか?。)


龍神とくれば俺の世界にいたあの龍神様しか思い浮かばない。そう言えば昔婆ちゃんの家の近くにも龍神様の社があったな。名前もかなり長ったらしかったから覚えてないけど。


「いや、儂の名前は長ったらしくてな。覚えるのも大変じゃろうて。儂は自分の名を龍神として名乗ることにしたんじゃよ。」


ギャラギャアギャ·····

(はあ、そうですか····。)


何かやたらフレンドリーというかパワフルというかハッスルな爺さんだな。龍族がこういうタイプが多いのだろうか?。


「して、お主の素性を知りたいのじゃが。」

ギャアラギャアガアギャアギャアラギャアギャアガアギャアギャアラギャアガアギャアラギャアガアギャアラギャアギャアギャアラギャアギャアギャアガアギャア

(ああ、申し訳ありません。私はマーヴェラス伯爵家のご息女アイシャ・マーヴェラスのレースの騎竜をしております。ノーマル種ライナと申します。以後お見知りおきを。)


龍族を束ねる長なのだから俺は丁寧に挨拶とお辞儀する。


「マーヴェラス·····。」


龍族の長である龍神という名の爺さんはマーヴェラス家という名を聞いて気難しげに眉を寄せる。


「龍神様。今、ライナ様は王女様をお城にお届けする最中なのです。」


地母子龍の琴さんは事の経緯を説明する。


「そうか、我が従者が世話になった。」

ギャラギャアギャアガアギャギャア

(いえ、当然のことをしたまでです。)

「後日、お礼がしたい。時間は空いておるか?。」

ギャアラギャアガアギャアラギャアギャアガアギャアラギャアギャアギャアガアギャアラギャアガアギャアギャアガア

(明日は知り合いと約束がありまして。その後我が主人であるアイシャお嬢様の授業に付き合わなくてはならないのです。)


王族のペットの役割もある。色々忙しく休む暇もない。


「そうか、では時間が空いた時にお礼をしよう。龍族は恩義は必ず返すと決めておるからのう。」


龍族というものは律儀なものが多いのだろうか?。


ギャアラギャア

(では失礼します。)

「お気をつけて。」

「礼をいずれな。」


ライナは龍神と琴さんにお辞儀をして。眠りについているマリス王女様を背中に抱え。吊り橋を渡っていく。

ライナの吊り橋を渡る後ろ姿を龍族の長である龍神と地母子龍琴はじっと見送る。


「善いのか?。」


ライナが吊り橋を渡る後ろ姿を見て。龍神は隣にいる従者である地母子龍、琴に問い掛ける。

その表情には何処か憐れみが滲みでていた。


「はい·····また、逢えますから····。」


地母子龍琴はライナの後ろ姿をみて嬉しそうに笑顔を浮かべる。


「そうか·····しかしよりにもよってマーヴェラス家とはなあ。あの血筋は神足る竜に連なる一族であり。最も業深き一族であろうに。」


龍族の長、龍神はノーマル種のライナがマーヴェラス家の騎竜であることに深く顔をしかめる。


「でもとても幸せそうでした。だから私はあのの子が幸せであるならば何も言いません。」


ここにくるまでにノーマル種のライナの主人であるアイシャお嬢様ことを聞いていた。その境遇はとてもとても大変そうではあったが。それでもとても楽しそうに感じられた。だから地母子龍の琴はライナが幸せであるならば満足であった。


「そうか·····願わくばあのものが神足る竜の因縁に巻き込まれぬことを願わんばかりじゃ。」


龍族の長はノーマル種ライナの姿をじっと眺める。その従者は名残り惜しむようにノーマル種の後ろ姿を消えゆくまで見つめていた。

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