第284話 女難再び
「おはようございます、ロゾンさん。神竜大聖堂で観光ですか?。」
俺は何故か殺気を放つ一人の視線を無視し。剣帝竜ロゾンと世間話を始める。
そうでもしないときがきでないからである。根に持っているイーリスお嬢様は兎も角。何で見知らぬ騎竜乗り科の令嬢にまで殺意を向けられなきゃならんのか?。意味が解らん。
「ああ、此方の騎竜乗り科の令嬢ご厚意でな。王都観光の案内をして貰っているのだ。」
剣帝竜ロゾンは何処かよそよそしかった。
目の前の殺気?を向ける他校の令嬢と着物姿のおかっぱ頭の騎竜に何か遠慮しているようでもあった。
ギャアラギャア?ギャアラギャアガアギャアギャアギャアラギャアガアギャアラギャアガアギャアラギャアギャア
(そうなんですか?。こっちはこっちで王女の護衛を頼まれて大変ですよ。自分は一応王族のペットのはずなのに。)
「そうか·····。そちらも大変そうだな····。」
剣帝竜ロゾンは同情してくれた。
「············。」
ずい
イーリスお嬢様は話を割り込むかのように前に出てくる。無言のまま何かを訴えようとしている。
いや、無言だと何も全然意味も言葉も通じないんだが···。
相変わらずの無口なご令嬢である。
それなのに感情の出し方がストレートである。普通無口な子は内気と相場が決まっているのに。彼女に関してらずいずいと無言のまま否応なしに迫ってくる。それが逆にとてつもなく怖い。
「············。」
「お嬢はもう一度ライナと再戦したいそうだ。」
剣帝竜ロゾンが無言の主人を通訳する。
ギャ····ラギャギャア
(はあ····さいですか。)
相変わらず無口なのに剣帝竜ロゾンはよく主人の想っていることが解るんだろう。長い付き合いだからか?。正にエスパーである。
ギャアラギャアガアギャアラギャアギャアギャアラギャアギャアガアギャアラギャアギャア
(申し訳ありません。イーリスお嬢様。何分私、王族のペットと護衛が併合されてしまい。とてつもなく忙しいのでございます。イーリスお嬢様のお相手を出来なくて本当に心苦しゅうのでありますが。後日また時間空いた時にお願い致します。)
俺は丁重に謙虚に敬語をまじりでイーリスお嬢様にお断りの返事をする。
しゅん
イーリスお嬢様は無言ではあるが。落ち込んでいるところは僅かな表情の変化で読み取れる。
「お嬢、また次の機会がありますよ。」
剣帝竜ロゾンはすかさず主人をフォローをする。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
地鳴りが鳴ってないのに何で地鳴りがするんだろう。
地震などが神竜大聖堂に起こっているわけではない。だがある特定の人物から殺気と同じく怒りの感情が地響きのように外に漏れだしているのだ。
ゴゴゴゴと普通に怒りの表現が外に出てくるの初めて見たよ。
俺は殺気と怒りが混じる騎竜乗り科の着物の令嬢を半場諦めモードの達観した竜瞳で見つめる。
「イーリスを落ち込ませるなんて。貴方は悪いオスですねえ。女泣かせと言われたことはありませんか?。」
冷たく冷淡に和風の着物を着た騎竜乗り科のご令嬢が俺に毒を吐く。
女泣かせの使い方が間違っている気がする。正式には女泣かせの意味は女性にモテて。女性を泣かせるほどの罪な人を女泣かせというのが本来の意味あいである。或いはあっち方面をひぃ~ひぃ~言わせるのもまた女泣かせと言われているらしい。
どうでもよいウンチクである。
と言うよりモテない俺(ノーマル種)がそんなことに縁があるはずもない。確かに竜のメスにはモテてはいるが。人間にモテたためしなど一切ない。いやキリネがいたか。あれがモテる範囲にはいるかどうか解らん。マーガレットお嬢様に関してもモテるとは少し意味合いが違うような気がする。目当ては俺の背中だし。
「自己紹介が遅れた。此方咲夜・蓮華様と申す。西方大陸にとある名家のご令嬢をしている。そしてこっちが。」
ペコリ
黒髪の角を生やしたおかっぱ頭の騎竜が頭を下げる。
「私は百花繚乱竜の蛍と申します。兄がお世話になっております。」
ギャ?
(兄?)
竜種が違うのに兄妹とは何か?。
「我々兄妹は腹違いでな。西方の竜族は一夫多妻が許されているのだよ。」
へえ~凄いなあ。竜族で一夫多妻が許されるなんて。全然羨ましくも何ともおもわんけど。
でも、果て?、
ライナは長首を傾げる。
貴族の方では別種族同士をツガイにさせることを極端嫌う傾向がある。別の竜種族で子を為すと双方の能力は確かに受け継ぐが。その次の次の子の能力が劣化の道を辿るといってあまり別種族同士でツガイさせたりしないと聞く。ノーマル種は遺伝的にも貧弱なようで。別種族同士で子を為してもさほど影響を及ばさない。ただノーマル種が下等な竜種族故に貴族はツガイにさせたりしないだけである。でも考え方によってノーマル種は優秀な種馬のような気もする。何故なら子の能力は向上しないが劣化する心配がないからである。現状維持を保つという名目ならばノーマル種は優秀な種馬のような気がする。別に種馬になるつもりはないけれど。
ギャアラギャアガアギャアラギャアギャアラギャアガアギャアラギャアガアギャアラギャアギャ
(別種族同士でツガイになっているんですね。人間の貴族ではそうさせないと聞くんですけど。)
「ああ、確かにそれは人間が勝手に決めた取り決めだな。我々西方の竜族は好き勝手に子を為しているよ。」
ギャアラギャア?
(能力に問題は?。)
異種族同士で子を為すと能力が劣化する。人間でなくても竜族にとっては懸念すべき事柄ではないだろうか?。
「子の能力劣化に関してはあそこには龍族がおってな。その龍族のおかけで能力の劣化は防がれている。西方大陸を統治するバザルニス帝国の皇帝もその龍族の加護のおかげもあってか強くはでれない。故にバザルニス帝国とシャンゼベルグ王国の小競合いも龍族は不干渉を貫くことが出来るのだ。国と国の小競合いに龍族まで関与したならば世界のパワーバランスが確実に崩れるだろうからなあ。」
ギャアラギャアギャア!?ギャアラギャアガアギ
(それほど強いんですか!?。龍族という竜種は)
世界のパワーバランスが崩れるとは相当である。
「ああ、しかし西方大陸に住む龍族は各々好き勝手に生きている。邪魔したら逆鱗に触れるから誰も無理強いはしないのだよ。伝承では龍族が争い事に関与したとされる記述は厄四竜くらいだからな。」
ギャア····
(厄四竜·····)
厄四竜はもう片割れの滅びと終焉を司る神足る竜フォールの下僕(しもべ)とされている。世界に災いをもたらし。世界に猛威を振るったとされる竜。それに挑むとなれば西方大陸の龍族は弱いわけではないだろう。
いずれ西方大陸の龍ともレースする羽目になるのだろうか?。
そうなればかなりの強敵である。
て、また長く話し込んでしまった。王女様達がまたまた遠くに離れていってしまっている。これじゃ全然護衛になってないよ。
「それ、それじゃ。イーリスお嬢様。ロゾンさん。自分は護衛に戻りますんで。」
ギャ···ギャアラギャギャア
(ああ····王女様の護衛頑張れ。)
ドシドシドシドシ
ライナは大聖堂の廊下を駆け出す。
「···········。」
イーリスじっと廊下をかけるライナの後ろ姿を見つめる。
「お嬢?。」
ぎゅう
イーリスの唇が絞まる。何か決意したかのように尻尾を振るライナの後ろ姿をずっと見つめている。
その視線の先を騎竜乗り科三年の咲夜・蓮華は
見逃さなかった。イーリスがじっと見つめるノーマル種を射貫くような鋭い瞳で咲夜は睨む。その瞳の奥底には悪い蟲は確実に駆除するという強い意気込みが込められていた。
そんな泥沼状態など露しらず。ノーマル種のライナは王女の護衛に勤しむのであった。
王都西地区
コロシアム
メディア王女とマリス王女の神竜大聖堂の観賞を終え。西地区にあるコロシアムに立ち寄る。メディア王女の計らいではあるが。こんな殺伐した場所に小さな女の子であるマリス王女を連れ歩いて大丈夫なのだろうか?。コロシアムなのだから血が流れ。体が斬られ。吹き出したり切断されたりなどバイオレンスなZ指定の光景が広がっているのに。
異世界の倫理観がよく解らない。
「やあーーーーー!。」
「たあーーーーー!。」
キンキン
コロシアムのドーム内では屈強な男二人が剣の斬りあいをしていた。皆グラディエーター並みにごつい筋肉と妙にその筋肉がテカっている。師であるレッドモンドさんが一緒にいたならさぞ喜ぶだろう。良い筋肉見たいな感じで。
「きゃーーーーー!きゃーーーーー!肉と肉のぶつかり合いよーー!。きゃーーーーー!。」
··········
普段沈着冷静な王女様の忠実な薔薇竜騎士のアーミット団長がハイテンション並みに盛り上がっている。ていうか盛り上がる部分が剣と剣のぶつかり合いではなく。肉と肉のぶつかり合いと吐いている時点でなんだか喜んでる視点が違うような気がする。
お堅いイメージの性格からかなりかけ離れている。
「これでやっとアーミット団長にも休暇を与えられたようだな。」
「そうですね···。ああなった状態ならアーミット団長もちょっとやそっとじゃ戻りませんから。」
メディア王女と副団長エメラルダはホッと安堵する。
「ライナ、私はエメラルダと暫くコロシアムの試合を観戦する。だから妹のマリスを頼む。王都で沢山遊んでやってくれ。」
遊ぶって···護衛も入ってるんですか?。
マリス王女と子守りと一緒に護衛も兼ねているでかなりの無茶ぶりである。
薔薇竜騎士団の騎竜達もどうやら主人の傍につくらしいし。人手というか竜手が欲しい。
一匹だけで王女を護衛するなんてほんと無茶ぶり通り越して無謀である
ギャ···ギャアラギャアガアギャアラギャア?
(はあ····マリス王女これからどうしますか?。)
俺は背中に乗せるマリス王女に問いかける。
「探検!。」
マリス王女は元気よく答える。
探検か····。取りあえずコロシアムのドームの周りをウロウロするか。あまり遠くに行くと治安が悪くなる
取りあえず俺はコロシアムのドーム周りをブラブラすることにした。
ドシドシドシ
ライナはドームを囲むカーブ状の広い廊下を進む。
前きたときはガランとしていたが。今日は賭け試合もあってか。観戦する或いは賭けにくる客が多い。
客の中には券(賭け券)を握りしめながらぶつぶつ呟くものもいた(怖!)。
ドシドシドシドシ
ん?
ドームを囲むカーブ状の廊下を進むと栗色の密編みのポニーテールの少女とヒヤシンス色のセミロング髪の中年の女性が俺の竜瞳に入る。一人の密編み少女は見覚えがあるが。ヒヤシンス色のセミロング髪の中年の女性は見覚えはないが。髪の色だけは何処か見覚えがある。
密編みのポニーテールの少女は俺の姿を見る。
「ひぃ~~~!パインオブザデット(死を呼ぶ胸)~~!!。」
密編みのポニーテール髪の少女は俺の竜姿をみるとまるで発狂したかように恐怖する。
パインオブザデット?。どういう意味だ。密編みの言葉の意味不明な命名に俺は竜首を傾げる。
「これはこれはノーマル種ライナ様。建国記念杯の闘い。中々素晴らしかったです。」
角を生やしたヒヤシンス色のセミロングの中年の女性は笑顔で俺ことを誉め称える。
建国記念杯の闘い?。
「私ですよ。軍師竜のゼノビアです。人化していたから解りませんか?。」
軍師竜ゼノビア····ああ、指示ばかりして戦闘に全然加勢しなかったあのメス竜か。軍師竜の戦略にアイシャお嬢様と俺は相当苦しめられた。あまりいい印象はない。そもそも竜に軍師って必要か?。普通乗り手の人間がやるもんだろう。俺は軍師竜という竜種の存在意義に内心異義を唱える。
ギャアラギャアガアギャアラギャ?
(パインオブザデットって何ですか?。)
パインというからパイナップルのことかなあ?。パイナップルは別名とパインとも呼べるし。
「騎竜乗り科の方では貴方ことをパインオブザデット。通称、死を呼ぶ胸と怖れられているのですよ。貴方のあの胸を揺らす所業が相当騎竜乗り科の令嬢達にトラウマを植え付けたようでして。」
パインってそっちの意味か~~い。
俺は絶句する。
嫌われているのではなく。怖れられているって何か複雑だなあ~。
嫌われるよりは怖れられているほうが····。
まし·····なのか?。
「ゼノビア。もう行きましょう!。このノーマル種とは関わりたくない!。」
ルベルは怯えながら相棒の軍師竜ゼノビアに先を急がせることをせがむ。
何か怖れられているのと嫌われているのとあまり大差ない気がする····。
ライナはルベルの拒絶とも呼べる態度に少しへこむ。
「はあ····仕方ありませんねえ。ではライナ様。次の機会があればじっくり話しましょう。私断然あなたに興味持ちましたから。」
ギャ····
(はあ····)
俺に興味持たれる要素なんて何処にあるとあうのだろうか?。至って普通のノーマル種なのに。
「では失礼····。」
軍師竜ゼノビアは恐怖に怯えた主人に引っ付かれたまま行ってしまう。
「さてと、次はコロシアムの外の周辺をウロウロしますか。」
俺は取りあえずマリス王女に背に乗せてコロシアムのドーム外の周辺をウロウロすることにした。
ドシドシドシドシ
ギャアラギャアガアギャアラギャ?ギャアラギャアガアギャ?
(マリス王女様体調はどうですか?。気分悪くありませんか?。)
ずっと俺の背中に乗せたままでいるで酔ってないかと心配する。
「大丈夫、ライナ、探検!探検!。」
元気だなあ~。
どうやらマリス王女の体調は心配なさそうである。
ドシドシドシドシ
俺はコロシアムのドーム外を一周してみる。
円柱の建物に
「あっ!?ライナだ!!。ライナ逢いたかったよ~!。」
だき むにゅう♥
ウホッ!
元気よく俺の腹部辺りに抱きついたのはキリネであった。少年のような身なりをしているがれっきした女の子である。その象徴として男装の胸元から隠しきれない柔らかさと弾力さが俺の竜の腹部あたりを強く押し付けてくる。
う~ん 堪らん!
「キリネ、おはよう。建国記念杯の逢わなかっけど。別の地区で観戦していたのか?。」
「違うよ!。姉さんがおめかしのせいで遅くなったんだよ。結局レースも観戦できなかったし·····。」
ギャギャア?
(おめかし?。)
「な、何でもないよ!。それよりライナ、僕明日ライナのとこに遊びにいくからね。楽しみにしてね。」
ギャア?ラギャアギャアギャアガアギャ?
(遊びに?。お城ですけど大丈夫ですか?。)
俺は今は一時的だが王族のペットだし。面会するのは関係者でなければ無理なような気がする。
「何を言っているんだよ。僕を誰だと思っているんだよ。これでも七大貴族サウザンド家の次期当主候補だよ。全然なる気はないけど。」
ギャアラギャアガアギャアラギャアギャアラギャアギャアラギャアギャギャア
(あ、なるほど。確かに王家七大貴族ならすんなり顔パスでお城に入れるか。)
キリネが王家七大貴族のサウザンド家のご息女だということをすっかり忘れていたよ。
「それじゃ!ライナ、明日楽しみにしていてね♥。」
キリネは嬉しそうに何処に行ってしまう。
そう言えばキリネ、コロシアム近くで何していたんだろう?。
「ライナ、あの人と知り合いなの?。」
ギャアラギャアギャアラギャアギャアラギャアギャアラギャアガアギャアラギャアギャア?
(ええ、王家7大貴族のご息女でキリネだよ。マリス王女は王家7大貴族ってわかりますか?。)
「·········。」
マリス王女はなにやら俺がキリネと話し込んでいた途端不機嫌になったような気がする。アイシャお嬢様も俺がキリネと話し込んでいると不機嫌になるけど。
「ライナ、もっと探検したい!。もっと遠くに行って!」
ギャラギャアギャア!
(いや、危ないですよ!。薔薇竜騎士団の人達やお姉様であるメディア王女から離れるのは。)
確かにメディア王女から王都でマリス王女と遊びにいくのは許されているが。コロシアムから離れるのはマズイような気がする。
特に西地区は王都の方であまり治安がよいほうではない。
「いや!行く!行くの~~!。もっと遠くに探検するの~~!。」
ジタバタ
俺の背中でマリス王女が暴れだす。
はあ····いきなり駄々っ子になってしまった。
仕方ないコロシアムから少し離れるか···。
こうなってしまったらマリス王女は頑なに諦めたりしない。従うしかない。
本当に今日は女難の日のような気がする。
今日1日殆んど俺女性関係で不幸になってるような気がするんだが····。
ドシドシドシドシ
俺はマリス王女を背中に乗せてコロシアムの建物から離れる。
いりくんだ薄暗いスラム街の路を進む。
ドシドシドシドシ ピタッ
俺は竜脚を止める。
何故止めたかというと前方に見知らぬ三人組の男がたむろしていたからである。
皆悪そうないかつい顔をしていて口元が悪そうに薄ら笑みを浮かべている。
「おい!見ろよ。ノーマル種が背中に女の子を乗せてるぜ!。」
「この子供。シャンゼベルグ王国の第三王女のマリス様じゃねえか?。」
「うへえ~。護衛の薔薇竜騎士団も連れずにノーマル種だけでお出掛けなんて。何て不用心な······。」
何だこいつら·····
マリス王女様にせがまれ。西地区の進んでいたら変な輩に絡まれた。どう見ても貴族の身なりをしていない。スラムとかで遭遇する盗賊、人攫いの類いである。
「ここでマリス王女を誘拐すればいい金になるんじゃねえか。」
「そうだな。帝国とかに売ればいい交渉材料になるといって報償金がっぽがっぽ手に入るかもしれないぜ。俺すこし帝国のやつらとコネがあるんだが。」
「そりゃいいや。そんじゃ、ここで王女様を連れ帰ろうか。」
こいつら······
俺は険しい竜顔を浮かべる。
その前に王女誘拐したなら国家反逆罪で打首になるだろうに。それを解っててやろうとしているのか?。こいつら····。
目の前の人攫い三人組は確実にマリス王女を掴まえようとしていた。
背中に乗せるマリス王女は俺の竜の背中に縮こまり震えている。
俺の取るべき行動は一つ······
ここは········
ギャアギャ!!
(トンズラだ!!。)
ダッ!ドドドドドドドーーーーーー☁☁!!!。
俺は猛ダッシュでその場を逃げ出す。
「あっ!?。待ちやがれーー!!。」
「逃がすか!。ノーマル種‼。」
「俺らから逃げられると思うなよ!。」
人攫い三人組はライナの後をしつこく追う。
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