第139話 獄炎山リプカフラマ
ドオオオオオ!! ドオオオオオ!!
ギャアラギャガアギャ····
「ここがリプカフラマ····。」
活火山である巨大にそびえ立つ炎竜族が生息するという獄炎山リプカフラマ。頂上の火口からは定期的に火柱が上がっている。
「ここがガーネットの故郷よ。炎竜族の生息地。ルポンタージュ家とも親密な関係を築いているわ。」
ルポンタージュ家は騎士系の貴族であり。炎竜族と先祖代々深い繋がりが持つそうだ。ルポンタージュ家のご子息が6歳位になると自分専用の騎竜を獄炎山リプカフラマから炎竜を貰い受けるそうだ。幼いルポンタージュ家のレインお嬢様が炎竜ガーネットをいたく気に入り。契約して騎竜にしたそうだ。しかし今は契約が解消されそうになっているという。炎竜族にとって婚姻となると話は別で。より強い子をもうけるため。炎竜族は繁殖を重要視しているのだ。例え正式な契約でも繁殖のためなら解消されてしまうのだ。いわゆる仕事よりも子作り優先みたいな種族らしい。
「アイシャ、炎耐性のフードちゃんと着ている?。私は炎竜の加護を持っているから熱さに耐えられるんだけど。」
「うん、大丈夫。平気よ。」
むあああ
確かに熱い。獄炎山リプカフラマという活火山が付近故に蒸し暑さが竜の鱗肌にまで伝わってくる。
獄炎山リプカフラマに近づくつれふもとの集落のような村が視界に入る。
そこには人間ではなく紅い角を生やす人化した炎竜族が生活していた。
炎竜族の集落の門に入ると皆竜の姿ではなく。人化した姿で人間の住まいで暮らしているようだった。ただ違いがあるとすれば一つ一つの家々が一際大きいということだけである。
ぎゃあああああーーーーーー!!
なんだ?なんだ?。
突然村内を進んでいると強烈な竜の咆哮が炎竜族の村中に木霊した。そのあとに村のおおきな家々の一件から物凄いが火柱が上がる。
「時期が悪いわね。どうやら炎竜族の繁殖期に入ったみたい。炎竜族は繁殖の時期になるとツガイ同士お互いああやって家内で子作りを始めるの。炎竜のオスとメスが子作りの最中にお互いの熱が高温に高まり。一件の家から強烈な火柱が上がり。ツガイ同士が火だるま状態で燃えあがるのよ。」
サアーと俺はレインお嬢様の炎竜の繁殖の説明を聞いて血の気が引いた。
炎竜のガーネットがよく燃え上がる関係と口走っていたけれど·····。
てっきり言葉のあやかとおもっていたけれど······本当に燃えあがるじゃねぇかあああーーーー!!。
俺は絶対に炎竜族とは子作りしないと心に決めた。
「ここよ·····。」
レインお嬢様に案内され。村の中で一際大きい家につく。他の家々も大きかったが。ここは一段と神殿並みに大きかった。殿と言われても指しささわりない。
「ここがガーネットの家よ。ガーネットは炎竜族の族長の孫娘なのよ。」
どうやら炎竜ガーネットはよりによって炎竜族のお嬢様らしい。
ギャアギャアラギャガアギャアラギャギャア
「アイシャお嬢様。私は外で待っておりますね。」
「あれ?ライナ、入らないの?。ライナのサイズでも入りそうだけど。」
アイシャお嬢様は不思議そうに眉を寄せる。
確かに目の前の殿とも呼べる巨大な炎竜族の家は俺のサイズなら寸なり入れるだろう。しかし入ったら入ったで面倒事になるのは明白である。ノーマル種の話題で炎竜族の家族関係をこじらせているのに当の本竜が現れたなら余計に波風立って話すらままならないだろう。レインお嬢様とアイシャお嬢様だけでこの問題は解決して欲しい。俺では無理です。はっきり言って正直帰りたいです。
ギャアラギャガアギャア······
「ちょっと具合が悪いので·····。」
心が少し痛むがここは仮病で誤魔化すことにした。確かに活火山の熱で少しダルさがあるが。我慢出来ない訳ではない。
「解った。私とレインだけで話を聞いてくるね。」
ギャギャアギャ
「お願いします。」
俺は殿と呼べる家から離れる。
銀晶竜のソーラさんは俺の竜顔を一瞥するとアイシャお嬢様達と一緒にガーネットの実家の殿に入って行く。
俺はとりあえず炎竜族の集落の村を見て回ることにした。
炎竜族の村人は女性は紅い角を生やしガーネットのように燃えあがるような赤い髪を垂れ流している。美人揃いで皆情熱的な印象与えるような美女ばかりである。赤い唇のルージュを秘め。発育のよい素晴らしいお胸をお持ちである。皆締め付けるような感じの華麗な服装をしている。炎竜族は以外と胸のBoin度が高いらしい。
男性の方はどちらか言えば皆筋肉質である。紅い角と短髪の髪をしており。屈強そうな人化している炎竜族の男はふつうに村中を出歩いている。人化できないノーマル種(俺)を怪しげな視線で睨み付けている。炎竜族の村にノーマル種が来訪することなどないのだろう。皆好奇や疑わしそうな視線を俺に向けてくる。
暫く歩き目の前にそびえ立つ獄炎山ラプカフラマの真下につく。目の前にそびえ立つ活火山の獄炎山ラプカフラマは絶えることなく火口から火柱が上がっている。
ギャアラギャギャ~
「本当に熱いなあ~。」
活火山なのだから熱いのが当たり前なのだが。ここでは赤い光の粒子が充満している。火の精霊が多量に漂っているのだ。その変わり水とか土とか風とかの精霊達は見当たらい。ここの地域は火の精霊が好む土地なのだろう。だから炎竜族がすみかにしている説もある。
俺は暫く火柱があがる活火山を眺め。真下の赤土のような溶岩が溶けて固まったような地面に視線を移す。
何だ·····これは······。
最初は気付かなかったが。よく目を凝らすと赤みを帯びた土壌のその更に真下に黄色の粒子が流れ出していた。赤みを帯びた土壌に流れているのではなく。地面が何故か透けて見え。その更に奥深い底に黄色の光の粒子が運河のように枝分かれして流れているのだ。光の粒子はどう見ても俺がよく知っている気である。
ギャアラギャギャアガアギャアラギャギャアガ?ギャアラギャガアギャア?
「何で土壌の真下に気が流れ出しているんだ?。いや、これってもしや?」
竜瞳が空間を無視したかのように獄炎山の地面が透けて見えるなか。運河のように枝分かれする気に俺は見覚えがあった。
これは確か······
「貴方誰?。ここは神聖なお山さんよ。一般の者は立ち入り禁止なのよ。」
突然声をかけられ。俺ははっと声の主に竜瞳の視線を向ける。
視線の先には紅い角を生やし燃えるような赤い髪を垂れ流す少女が立っていた。
身なりは派手ではないが。控えめな布地の服装しており。
炎竜族と思われる少女は不思議そうに此方を見ている。
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